こんにちは、おーです!
比較記事2本目として、過去にご紹介させていただきましたクオリティ系のETF(とわたしが分類している)「DGRW」、「SCHD」、「DGRO」について、比較用として連続増配ETFの「VIG」も交えながら比較してみました。
(銘柄名をクリックすると、過去に紹介した個別ETFの記事へジャンプします)
この比較記事は初心者のわたしなりの視点で、自分が投資をする際の参考にしたいと思う概要情報を把握するための、ざっくりとした比較です。
【主な内容】
- 2021年3月分配金実績
- 各ETFの保有上位20銘柄の重複程度、セクター保有割合の比較
- 保有銘柄重複程度の比較
- パフォーマンス推移の比較
- 分配金、増配率、利回り推移の比較
興味のあるかたはご覧いただけると嬉しいです。
【2021年11月16日追記】
かなりの悲報です、2021年11月15日付けでサクソバンク証券の米国ETF取扱銘柄が大幅に制限されることになり、このような優良、興味深いETF(SCHD、DGRO)はサクソバンク証券では購入できなくなりました。
関連記事のご紹介【2023年1月11日更新】
記事の概要/投稿時期 | 件名(クリックで記事へジャンプ) |
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更新情報/2023年1月 | 【更新】DGRW(ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長ファンド)2022年実績など |
更新情報/2022年2月 | 【更新】SCHD(Schwab 米国配当株式ETF)2021年実績など |
更新情報/2022年1月 | 【更新】VIG(バンガード・米国増配株式ETF)2021年実績など |
更新情報/2022年1月 | 【更新】DGRW(ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長ファンド)2021年実績など |
比較/2021年6月 | 「【比較】クオリティETF DGRW vs DGRO(2021年6月)」 |
比較/2021年6月 | 「【比較】クオリティETF SCHD vs DGRO(2021年6月)」 |
2021年3月分配金と前年同月比の増配率推移
2021年3月の分配金は2020年同月と比較して、それぞれのETFが『増配』していますので、ホルダーの方には朗報でした。
注:DGRWは本来、毎月分配ですが、比較集約の関係上で1〜3月を合算して増配率を計算していますので、ご了承をお願いします。

各ETFともに増配していますが今回だけを切り取って比較するなら、突出していたのはSCHDの2桁増配でした。
また、SCHDはVIGと同程度の分配金が出されていることも分かります。
DGRWとDGROも同程度の分配金となっています。
参考に前年(2020年)と前々年(2019年)の比較も掲載しておきます。

2020年はコロナショック真っ只中でしたが、当時を比較するとVIGのみマイナス(減配)になっていたのが意外でした。
それ意外ETFによって大小の差はありますが、しっかり増配しています。
こうやって見るとSCHDは2年連続(3月期)は2桁の増配をしているのも目をひきます。
ちなみに、あとで毎回の分配金に対する前年比の増配率推移も参考にご紹介します。
基本構成(ETFの概要)
基本構成(ETFの概要)はすでにご存知のかたが多いと思いますので、一覧表でまとめる程度とさせていただきます。
注:数値に関する情報は2021/3/30調査時点の内容に基づき記載
引用元:純資産総額、直近株価および配当利回りyahoo! finance USA
その他情報引用元:各ETF運用会社のホームページ情報など
純資産総額は1$=100円として換算
DGRWの基本構成
銘柄名 | DGRW |
名称 | WisdomTree US Quality Dividend Growth Fund (ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長ETF) |
ベンチマーク | WisdomTree U.S. Quality Dividend Growth Index (ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長インデックス) |
設定日 | 2013/5/22 |
純資産総額 | 5.21B(約5210億円) |
投資銘柄数 | 299 |
経費率 | 0.28% |
算出方法 | ファンダメンタルズ加重 |
分配金 | 毎月 |
運用会社 | ウィズダムツリー |
直近株価 $ | $57.54 |
配当利回り % | 1.92% |
購入のしやすさ | ◯ 国内大手証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)で購入可能 |
- ウィズダムツリーが選定した「成長性」と「質」の要素を合わせた順位が最も高い300社で構成
- 「配当成長」と「クオリティ」の両方を満たす大型株企業の株式に投資
- 「ROA:総資産利益率」、「ROE:自己資本利益率」などを重視
- 運用開始から7年を超えたETF(2021年5月で8年)
- 経費率は今回比較ETFと横並びに見れば若干高め
SCHDの基本構成
銘柄名 | SCHD |
名称 | Schwab US Dividend Equity ETF (シュワブ 米国配当株式ETF) |
ベンチマーク | Dow Jones U.S. Dividend 100 Index (ダウジョーンズ米国配当100指数) |
設定日 | 2011/10/20 |
純資産総額 | 18.47B(約1.8兆円) |
投資銘柄数 | 104 |
経費率 | 0.06% |
算出方法 | 時価総額加重 |
分配金 | 年4回(3/6/9/12月) |
運用会社 | チャールズ・シュワブ |
直近株価 $ | $73.54 |
配当利回り % | 3.01% |
購入のしやすさ | △ サクソバンク証券などで購入可能(一般口座のみ、2021/3末現在) |
- 配当支払いの実績を持つ米国高配当株のパフォーマンスを測定し、財務比率に基づいて同業他社と比較しつつ、質の高い利回りを重視する銘柄を選定
- 10年連続での配当支払い実績があること
- 配当成長率を総合スコア付けし、上位100銘柄で構成
- 「キャッシュフロー対有利子負債比率」、「ROE:自己資本利益率」、「配当利回り」、「5年間の配当成長率」などを重視
- 配当利回りで加重
- REITは含まれない
- 経費率が0.06%と低コスト
- 運用開始から9年を超えたETF(2021年10月で10年)
DGROの基本構成
銘柄名 | DGRO |
名称 | iShares Core Dividend Growth ETF (iシェアーズ・コア・ディビデンド・グロースETF) |
ベンチマーク | Morningstar US Dividend Growth Index (モーニングスター・US・ディビデンド・グロースインデックス) |
設定日 | 2014/6/10 |
純資産総額 | 15.77B(約1.5兆円) |
投資銘柄数 | 391 |
経費率 | 0.08% |
算出方法 | 配当ドル加重 |
分配金 | 年4回(3/6/9/12月) |
運用会社 | ブラックロック |
直近株価 $ | $48.54 |
配当利回り % | 2.27% |
購入のしやすさ | △ サクソバンク証券などで購入可能(一般口座のみ、2021/3末現在) |
- 米国株式時価総額の97%を占めるモーニングスターUSマーケットインデックスから選定
- 継続的な配当成長の歴史を持つ銘柄へ投資
- 配当金の総額に応じて構成銘柄を加重したインデックス
- 配当利回りの上位10%は除外
- 最低5年間の継続的な年間配当成長があること
- 配当金を継続的に増加させるための大きな余裕( コンセンサス予想利益がプラスであり、配当性向が75%未満など)を評価
- REITは除外
- 経費率が0.08%と低コスト
- 運用開始から6年の比較的新しいETF(2021年6月で7年)
VIGの基本構成
銘柄名 | VIG |
名称 | Vanguard Dividend Appreciation ETF (バンガード・米国増配株式ETF) |
ベンチマーク | NASDAQ US Dividend Achievers Select Index (NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス) |
設定日 | 2006/04/21 |
純資産総額 | 63.24B(約6.3兆円) |
投資銘柄数 | 212 |
経費率 | 0.06% |
算出方法 | 修正時価総額加重 |
分配金 | 年4回(3/6/9/12月) |
運用会社 | バンガード |
直近株価 $ | $144.24 |
配当利回り % | 1.65% |
購入のしやすさ | ◯ 国内大手証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)で購入可能 |
【VIGの特徴】
- 10年以上連続して増配している銘柄を選定
- REIT(リート)は除外
- 経費率が0.06%と低コスト
- 運用開始からもうすぐ15年を迎える
- 今回比較ETFのなかで唯一、現時点で10年以上の運用実績とリーマンショックを経験している
保有銘柄上位1〜20位の重複、全体の重複程度、保有セクターの割合
保有銘柄上位1〜20位銘柄の重複
また視認性の悪い表を作ってしまいました・・・
(大変申し訳ありませんが、せっかく時間をかけて集計したので掲載させていただきます)
以下の表は各ETFの保有上位20銘柄を「ティッカー」、「構成比率」、「弊ブログなりの集計によるセクター」を分類しています。
個別の企業名などのご紹介は割愛しますが、それぞれのETFで保有している上位銘柄にどの程度の重複があるのかを着色し、比較してみたものです。
表ではわかりにくいと思いますので、表下には集計数を抜粋した一覧表も掲載しています。
そちらでご確認いただければわかりやすいかと思います。
【参考】DGRW,SCHD,DGRO,VIG 上位20位までの保有銘柄と銘柄の重複(2021年3月30日調査時点)

3銘柄との比較を3行にわけて、各ETFに着色しているので、塗ってある部分が示す内容に意味があるものではありません(わかりにくくてすいません)
視覚的にざっくり着色の程度で確認すると、DGRWとDGROは他のETFと比べて着色してある数が多い(=上位20銘柄が他のETFと重複している数が多い)といったイメージで認識していただければ幸いです。
逆に、上記の各ETF内で20銘柄を比較した場合の重複しなかった銘柄は以下のとおりです(上位20位以内で重複がなかったというだけで、上位20位以下として低い保有割合で重複している可能性がゼロではありませんので、あくまで参考ですが)。

DGRW | SCHD | DGRO | VIG | |
上位20位以内で重複しなかった銘柄数 | 1銘柄 | 8銘柄 | 3銘柄 | 10銘柄 |
上表から集計した各ETF上位20銘柄の重複数
各ETFを比較して、重複銘柄数と重複割合を表にしてみた結果と、比較してみて感じたことを記載しています。
DGRW | SCHD | DGRO | VIG | |
DGRW | – | 10銘柄(50%) | 14銘柄(70%) | 8銘柄(40%) |
SCHD | 10銘柄(50%) | – | 9銘柄(45%) | 3銘柄(15%) |
DGRO | 14銘柄(70%) | 9銘柄(45%) | – | 8銘柄(40%) |
VIG | 8銘柄(40%) | 3銘柄(15%) | 8銘柄(40%) | – |
- 他のETFと比較して重複が少なめなのはVIGとSCHD
- DGRWとDGROは他のETFと重複率が高め
- DGRWとDGROは70%(14銘柄)と一番重複率が高い
- SCHDとVIG同士の重複が少ないのも特徴的
【参考:独自集計】保有銘柄上位20位までのセクター別保有割合のイメージ
これまた参考ですが、上位20銘柄を弊ブログなりの(上記表でも掲載しているセクター分類を利用して)集計してみたのが以下の棒グラフ比較です。
注:この表のセクター分類は、後でご紹介するETF全体のセクター構成割合と、整合しているものではありません(上位銘柄がどのような構成・セクター分類かを、ざっくり把握するための、あくまで個人的な参考集計という位置づけであることを、ご了承お願いします)

- 全般、上位銘柄には情報技術、ヘルスケア、生活必需品などのセクターに分類される銘柄が多い印象
- SCHDは資本財、素材セクター銘柄などもあり、ある程度幅広い
- 他にはない金融セクターを保有するのはSCHD、DGRO
- (円グラフから)上位20銘柄の全体保有割合に対する占有率は、DGRW約55%、SCHD約70%、DGRO約42%、VIG約53%
ETF全体の保有銘柄、重量の重複
続いて、ETFごと(全体)の保有銘柄、重量などの重複程度を確認してみます。
以下、いずれも引用元はFund Overlap(etfrc.com)です。
DGRW vs SCHD

DGRW vs SCHD
- 30銘柄が重複していた
- 双方の重複する保有銘柄がDGRW全体(299銘柄)に占める割合は10.0%
- SCHD全体(101銘柄)に占める割合は30.0%
- 重量(ウェイト)の重複は32%
重複30名柄のうち、10銘柄は上位の20銘柄ですでに重複がありました。
残り20銘柄はDGRW残り279銘柄と、SCHD残り81銘柄のなかでの重複ということになります。
思ったより重複していないとも見れるし、SCHDの保有銘柄数に対しては思ったより重複していると思う方もいるかもしれませんが、どうでしょうか。
DGRW vs DGRO

DGRW vs DGRO
- 200銘柄が重複していた
- 双方の重複する保有銘柄がDGRW全体(299銘柄)に占める割合は66.9%
- DGRO全体(392銘柄)に占める割合は51.2%
- 重量(ウェイト)の重複は59%
DGRWとDGROが一番銘柄重複の多い組み合わせ結果となりました。
上位20銘柄内でもすでに14銘柄の重複でしたし、全体でみてもDGRW残り279銘柄内に186銘柄、DGROからみると残り372銘柄のなかで186銘柄(50%重複)ということになります。
ウェイトも59%重複ということで、複数もつとしても、必要性の低い組み合わせかなと思います。
DGRW vs VIG

DGRW vs VIG
- 109銘柄が重複していた
- 双方の重複する保有銘柄がDGRW全体(299銘柄)に占める割合は36.5%
- VIG全体(212銘柄)に占める割合は51.4%
- 重量(ウェイト)の重複は46%
VIGの半数銘柄が重複していますし、ウェイトでもほぼ半分の46%が重複していました。
SCHD vs DGRO

SCHD vs DGRO
- 51銘柄が重複していた
- 双方の重複する保有銘柄がSCHD全体(101銘柄)に占める割合は51.0%
- DGRO全体(392銘柄)に占める割合は13.0%
- 重量(ウェイト)の重複は28%
他のETFと重複が多いDGROは、SCHD銘柄数101に対しても51銘柄が重複していました。
ウェイトの重複が28%ですが銘柄の重複が多いので、個人的には両方持つにしてもあまり気乗りのしない組み合わせかと思いました。
SCHD vs VIG

SCHD vs VIG
- 24銘柄が重複していた
- 双方の重複する保有銘柄がSCHD全体(101銘柄)に占める割合は24.0%
- VIG全体(212銘柄)に占める割合は11.3%
- 重量(ウェイト)の重複は14%
4つのETF同士の組み合わせとしては、一番銘柄の重複数が少ない組み合わせでした。
ウェイトの重複も14%と少ないですし、仮に今回ご紹介した2つのETFを保有するなら、この組み合わせが一番良さそうに個人的には感じています。
DGRO vs VIG 保有銘柄全体を比較しての重複

DGRO vs VIG
- 174銘柄が重複していた
- 双方の重複する保有銘柄がDGRO全体(392銘柄)に占める割合は51.0%
- VIG全体(212銘柄)に占める割合は82.1%
- 重量(ウェイト)の重複は48%
DGROは全般、重複が多いですが、VIGに対しては82.1%も重複していますので、保有するならどちらかに絞ったほうが良さそうに感じています。
DGROの指数(米国株式時価総額の約97%を占めるインデックス)から選定している銘柄群ということもあり、他のETFと細かな思想は異なる点を差し引いても、ざっくり方向性が似ているETF同士では重複が多いというのが、比較してみた感想でした。
保有セクターの割合
各ETFの全体を俯瞰しての保有割合を自作の表で比較してみた結果は、以下のとおりです(2021/3/30調査時点)。
引用元は各ETFホームページですが、それぞれ掲載情報はDGRW:2021/3/29、SCHD:2020/12/31、DGRO:2021/3/26と異なります。
また、VIGについては、前回の比較記事から約2週間以内と間が空いていないため、前回比較記事同様の2021/2/28時点の情報を使用しています。
今回は
- 棒グラフでの比較
- 円グラフでの比較
- レーダーチャートでの比較
3種類で掲載していますので、いずれかの見やすい表示で確認いただければと思います。
①棒グラフでの比較

②円グラフでの比較

③レーダーチャートでの比較
複合チャートと個別チャートをそれぞれ以下に掲載しています。

個別チャートは以下のとおりです。

各ETFで特徴が異なりますので検討されている方は悩むところかもしれませんが、わたしが見て思った点は以下のとおりです。
- DGRWの保有セクターは一番幅広いが偏りはある
- DGRWとDGROは情報技術がSCHD、VIGより多め
- SCHDはエネルギー、金融などの保有割合が多め
- SCHDは公共事業、不動産を含まない
- SCHDはヘルスケアが他より突出して少なめ
- DGROは他と比較してセクター間の保有割合が分散されている印象
- DGROとVIGは不動産、エネルギーを含まない
- 銘柄重複の多いDGRWと異なる特徴としてDGROは金融、公共事業が多め
- VIGは一般消費財が他より突出して多め
パフォーマンス推移
年間トータルリターン推移 2014〜2020年
今回の比較では、長期に確認可能な期間はDGROの設定以降ということになります。
DGROは2014年運用開始のため本来、年間トータルリターンは2015年から表示したほうがいいのでしょうが、少しでも長期で比較したかったので2014年のDGROは「-」とさせていただき、掲載しています。
また、比較用としてS&P500ETFのVOOを参考に掲載しています。
引用元はyahoo! finance USAです(2021/3/30調査時点)

- 動きの傾向は全般似ている
- 2019年〜2020年はVOOに劣後しているが、それ以前は同等かVOOを上回っているETFもある
- 2020年はDGROが突出してリターンが低めであり、保有セクターの特徴が現れているのかもしれない
安定感という意味では市場平均のインデックスであるVOOには劣るのかもしれませんが、各ETFともに、表示している期間を慣らすとざっくり年平均10%程度(もしくはそれ以上)のリターンがあるとも見れるかなと感じます。
注:計算したわけではありません、個人的な感想です。
いろいろな期間でのトータルリターン推移の比較
それでは各ETFの運用開始以降、いろいろな期間でパフォーマンスを比較してみます。
いずれもETFreplay.comから引用させていただきました。
①DGRO設定以降(2014/6/10〜2021/3/29)
一番運用期間の短いDGROを起点とした比較です。

トータルリターン | SCHD(137.6%) > VOO(132.6%) > DGRO(131.1%) > DGRW(129.8%) > VIG(117.9%) |
---|---|
ボラティリティ | VOO(18.1%) > DGRO(17.8%) > SCHD(17.5%) > DGRW(17.2%) > VIG(16.7%) |
ドローダウン | DGRO(-35.1%) > VOO(-34.0%) > SCHD(-33.4%) > DGRW(-32.0%) > VIG(-31.7%) |
比較対象すべてのETFを含む直近約7年間に対する比較では、SCHDが一番トータルリターンが優れている結果となりました。
あとで紹介しますが、2021年のリターンに差があることもあり、比較している最終時点(2021/3/29時点)でSCHDが突出しているということであり、期間を通じてVOOをアウトパフォームし続けているというわけではないことがグラフを見ても分かります。
ドローダウン値は、各クオリティ系ETF運用開始以降、2020年のコロナショックに伴う下落幅が最大だったことから、コロナショック以降(直近1年程度の短期間)を除いた長期の比較期間では、すべて一律の値となっています。
②DGRW設定以降(2013/5/22〜2021/3/29)
DGROを除き、次に設定の新しいDGRW設定日を起点とした比較です。

トータルリターン | VOO(179.8%) > SCHD(176.7%) > DGRW(173.0%) > VIG(152.8%) |
---|---|
ボラティリティ | VOO(17.3%) > SCHD(16.7%) > DGRW(16.5%) > VIG(16.0%) |
ドローダウン | VOO(-34.0%) > SCHD(-33.4%) > DGRW(-32.0%) > VIG(-31.7%) |
DGRW設定日以降ではトータルリターンはVOOが一番優れている結果となりましたが、SCHDが肉薄しています。
DGRWもSCHDに近いトータルリターンです。
③SCHD設定以降(2011/10/20〜2021/3/29)
DGROとDGRWを除き、次に設定の新しいSCHD設定日を起点とした比較です。

トータルリターン | VOO(295.4%) > SCHD(280.5%) > VIG(245.1%) |
---|---|
ボラティリティ | VOO(16.9%) > SCHD(16.0%) > VIG(15.5%) |
ドローダウン | VOO(-34.0%) > SCHD(-33.4%) > VIG(-31.7%) |
SCHD運用以降の期間では、VOOが一番ボラティリティも高く、トータルリターンも高い結果となりました。
SCHDは今回比較した期間(運用以降)すべてで、比較元としたVIGを上回るトータルリターンを上げています。
④過去3年(2018/3/27〜2021/3/29)

トータルリターン | SCHD(68.5%) > VOO(60.8%) > VIG(57.1%) >DGRO(56.2%) > DGRW(54.7%) |
---|---|
ボラティリティ | VOO(23.1%) , DGRO(23.1%) > SCHD(22.7%) > DGRW(21.8%) > VIG(21.3%) |
ドローダウン | DGRO(-35.1%) > VOO(-34.0%) > SCHD(-33.4%) > DGRW(-32.0%) > VIG(-31.7%) |
過去3年のトータルリターンではSCHDがVOOをアウトパフォームしています、これも直近のパフォーマンス差からの結果です。
2020年終盤から、SCHDがググッと顕著に上昇していることが分かります。
⑤過去1年(2020/3/27〜2021/3/29)

トータルリターン | SCHD(71.5%) > VOO(58.9%) > DGRO(54.4%) > DGRW(53.9%) > VIG(48.1%) |
---|---|
ボラティリティ | SCHD(22.6%) > DGRO(22.2%) > VOO(21.2%) > DGRW(19.6%) , VIG(19.6%) |
ドローダウン | SCHD(-10.7%) > DGRO(-9.9%) > VOO(-9.4%) > DGRW(-7.6%) > VIG(-7.2%) |
短期間で見ると差がわかりやすいですが、直近1年のSCHDのトータルリターンが高く、総じて最終のトータルリターンが一番になっていたということになります。
この期間で見ると、パフォーマンスの高いSCHDがボラティリティとドローダウンも最大になっています。
⑥2021年 年初来(2020/12/31〜2021/3/29)

トータルリターン | SCHD(15.5%) > DGRO(8.9%) > DGRW(7.1%) > VOO(6.2%) > VIG(5.2%) |
---|---|
ボラティリティ | SCHD(16.9%) > VOO(15.9%) > VIG(14.2%) > DGRO(14.1%) > DGRW(14.0%) |
ドローダウン | SCHD(-4.7%) > VIG(-4.2%) > VOO(-4.1%) > DGRO(-3.8%) > DGRW(-3.5%) |
2021年2月ごろからSCHDが顕著にアウトパフォームし始めています。
明確な分析などはできませんが、SCHDが他のETFと異なり顕著に(保有割合が多めにという意味で)保有するセクターの金融に対する長期金利上昇の影響やエネルギーセクターなどのパフォーマンスが影響していることが推定されます。
さまざまな期間を比較してみた、わたしなりの感想です。
- 各クオリティETFが設定された長めの期間(比較①〜③の期間)において、比較元として引用したVIGを上回るトータルリターンを上げているのはSCHD
- DGRWはドローダウンがVIGほどではないが肉薄して小さい(他のETFに比べると下落耐性が高い)
- DGROは長期で見るとDGRWを超えるトータルリターンをあげているが、ボラティリティ、ドローダウンは大きめな傾向
- 2021年はトータルリターンに差がつきはじめているので、今後の動向に注目したい
- 比較元として引用したVIGのドローダウンはクオリティ系ETFと比較してもやはり小さい(下落耐性が高い)のも印象的
分配金、増配率、分配利回りの推移
分配金の推移も4つのETFが比較できる期間として2014年以降について見ていきます。
分配金の推移 2014年〜2020年

年の経過とともに、VIGの分配金にSCHDが追いつきつつあります。
DGRWとDGROは似たような上昇基調になっているように見受けられます。
いずれにしても、これらのクオリティETFも年々、増配基調の右肩上がりなのが見て取れます。
今後も将来が楽しみなETFだと思います。
毎回の増配率推移 2015年〜2020年
今回も数字ばかりの見づらい表ですが、参考に2015年〜2020年払い出される年4回の分配金について、毎回の増配率を前年同月と比較してみました。

赤字は減配だった月、黄色で着色した部分は年間で減配となった年を示しています。
- DGRWのみ2017年と2020年の年増配率が若干のマイナス
- それ以外のETFは年増配率でマイナスとなった年は確認できなかった
- SCHDは増配率が高めだが、減配するときの値も大きめ
- 期間を通じた減配回数という観点で見ると、DGROが一番減配回数が少ない(DGRW:7回、SCHD:4回、DGRO:3回、VIG:6回)
- DGROも直近3年間は2桁増配を繰り返している(SCHDは直近2年)
- DGRWは増配率の高低差が大きめな印象
- 以前比較した連続増配ETFと比較しても、見劣りしない増配率の年もある
1年増配率の推移 2015年〜2020年
上記の表(年4回の分配金に対する増配率の表)から、1年増配率だけを抜粋し、表とグラフにしたものです。

わたしの感想は上記に記載していますので、そちらをご覧ください。
分配利回りの推移
最後にVIGも含めた4ETFの分配利回りの過去推移を見ておきます。

ざっくりとした感覚でのまとめですが、以下のようなイメージに捉えています。
- DGRW分配利回りは1.8%〜2.3%程度(記事作成2021/4/3時点株価で1.83%)
- SCHD分配利回りは2.5%〜3.0%程度(同時点で2.85%)
- DGRO分配利回りは2.0〜2.5%程度(同時点で2.15%)
- VIG分配利回りは1.5〜2%程度(同時点で1.58%)
分配利回りは私的に計算して算出していますので、他のツールなどで改めてご確認ください。
個人的な感想

トータルリターン比較ではVOOとも比較しましたが、リターンで市場平均のインデックスと抜きつ抜かれつ競合できるETFたちと見ることができそうですし、興味深いETFが多かったと思います。
まだまだ運用から期間の短いETFばかりですが、トータルリターンの推移から長期で保有するのに向いていそうなETFとも言えるとわたしは考えています。
今回、さまざまな角度から比較してみて、わたしなりに感じたのはDGRWとVIGは思っていたより結構、重複が多いように感じたということです。
(この重複という点については、みなさまでさまざまな見方ができると思います)。
わたしはDGRWの思想も好きなので、DGRWとVIGをそれぞれ少量保有しています。
これらのETF活用はサテライト部分に位置づける投資で、それぞれをどれだけ保有するなどの明確なルールをまだ具体的に決めている現状ではありませんが、今回の比較結果も踏まえ、あまり両ETFを同程度買い進めることは考えないようにしようかな、とも考え始めています。
DGRWも好きなのですが、SCHDというETFがあることを最近になって気付いてから、クオリティETFに対するわたしの2021年4月時点での考えとしては、やはり総合的にはSCHDを非常に魅力的に感じているのが正直なところです。
VIGとの重複も少ないので、将来的にはDGRWよりSCHDを購入し、増やしていきたい気持ちも強くなっている現状です。
今回の比較で、それぞれの特徴もざっくり掴めた感じもしていますし、より具体的に整理することもできたかと思いますので、比較してよかったです。
また、DGROも分散が効いていますので、人によってはDGRWよりもDGROという方もいるでしょうし、選択肢が多いのは非常に良いことだと思います。
が、いかんせん、日本の大手証券会社でSCHDとDGROが購入できないのが悲しいところです。
国内大手証券会社にはETF追加希望銘柄として要望は出しているのですが、受け入れてもらえるかは定かではありません。
サクソバンク証券なら購入できますが、まだ特定口座に対応していません(2021年4月3日現在)。
といいつつ、サクソバンク証券は数年前から特定口座に対応するといいつつ何年も対応できていないので、これからの予定がどうなるか定かではないため、何とも言えません。
一般口座の取引は聞くところによると、確定申告の対応が非常に面倒くさそうですが、状況によっては一般口座での購入も考えていくかもしれません。
(機会損失の度が過ぎるのも嫌な気持ちもありますし、大幅に下落したなら、それこそSCHDを購入するチャンスを逃したくない気持ちもありますので)
念のため、一般口座での確定申告方法も勉強しておかないといけません。
いろいろなETFを持ちすぎると、結局VTIやVOOだけ持っていればいいんじゃない?という結論に回帰しそうですが、このような比較を通じて、保有していきたいETFを選別しつつ、長期投資の楽しみの一環にしていきたいというのがわたしの考えです。
長くなりましたが、この記事がなにかの参考になれば幸いです。
それではまたっ!!