ETF/投資信託

【比較】高配当ETF VYM/HDV/SPYD(2021年4月)

こんにちは、おーです!

 

今回は比較記事の3本目として、過去にご紹介させていただきました高配当ETF「VYM」、「HDV」、「SPYD」について比較してみました。

(銘柄名をクリックすると、過去に紹介した個別ETFの記事へジャンプします)

 

この比較記事は初心者のわたしなりの視点で、自分が投資をする際の参考にしたいと思う概要情報を把握するための、ざっくりとした比較です。

【主な内容】

  • 各ETFの保有上位20銘柄の重複程度、セクター保有割合の比較
  • 保有銘柄重複程度の比較
  • 各ETF紹介時(2021/2月)と現時点の銘柄変更などに関する状況
  • パフォーマンス推移の比較
  • 分配金、増配率、利回り推移の比較

興味のあるかたはご覧いただけると嬉しいです。

 

基本構成(ETFの概要)

ETFの基本構成(ETFの概要)はすでにご存知のかたが多いと思いますので、一覧表でまとめる程度とさせていただきます。

 

注:数値に関する情報は2021/4/6調査時点(株価、分配利回りは2021/4/9終値時点)の内容に基づき記載

引用元:純資産総額、直近株価および配当利回りyahoo! finance USA

その他情報引用元:各ETF運用会社のホームページ情報など

純資産総額は1$=100円として換算

 

VYMの基本構成

銘柄名 VYM
名称 Vanguard High Dividend Yield ETF
(バンガード・米国高配当株式ETF
ベンチマーク FTSE High Dividend Yield Index
(FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス
設定日 2006/11/10
純資産総額 41.69B(約4.1兆円)
投資銘柄数 411
経費率 0.06%
算出方法 時価総額加重平均
分配金 年4回(3/6/9/12月)
運用会社 バンガード
直近株価 $ 102.51
配当利回り % 2.98
購入のしやすさ ◯  国内大手証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)で購入可能

 

【VYMの特徴】

  • 大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を重点的に組入れ
  • 時価総額加重平均を採用
  • REITは除外されている
  • リバランスは年1回
  • 比較する高配当ETFの中では銘柄数が411銘柄と群を抜いて多い
  • 運用開始から14年を超える長期の運用実績がある
  • 低コスト

 

HDVの基本構成

銘柄名 HDV
名称 iShares High Dividend ETF
(iシェアーズ・米国高配当株 ETF
ベンチマーク Morningstar Dividend Yield Focus Index
(モーニングスター配当フォーカス指数
設定日 2011/3/29
純資産総額 5.93B(約5930億円)
投資銘柄数 75
経費率 0.08%
算出方法 配当支払総額加重
分配金 年4回(3/6/9/12月)
運用会社 ブラックロック
直近株価 $ 95.50
配当利回り % 3.98
購入のしやすさ ◯  国内大手証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)で購入可能

 

【HDVの特徴】

  • 財務の状態が健全、持続的に平均以上の配当金を支払っていると認められた利回り上位75銘柄の株式で構成
  • モーニングスター独自手法で銘柄を選定(企業のビジネス構造上、独自性などのモート(経済的な堀のたとえ)から競争力などを評価する)
  • 配当に着目したウェイトづけ
  • REITは除外されている
  • 1銘柄あたりの構成比率上限は10%
  • 構成比率5%を占める銘柄が全体の50%を超えないよう配慮
  • リバランスは年4回(四半期ごと)
  • 運用開始から2021年3月で8年を迎えた
  • 低コスト

 

SPYDの基本構成

銘柄名 SPYD
名称 SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF
(SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF
ベンチマーク S&P 500 High Dividend Index
(S&P500 高配当指数
設定日 2015/10/21
純資産総額 2.77B(約2770億円)
投資銘柄数 78
経費率 0.07%
算出方法 均等加重
分配金 年4回(3/6/9/12月)
運用会社 ステート・ストリート
直近株価 $ 38.97
配当利回り % 4.43
購入のしやすさ ◯  国内大手証券会社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)で購入可能

【SPYDの特徴】

  • S&P500指数に採用された銘柄のうち、配当利回り上位80銘柄から選定
  • 各銘柄の構成比率を均等ウェイトとなるよう調整
  • 1月と7月のリバランス時に各銘柄の構成比率を均等ウェイトとなるよう調整
  • 運用開始から5年を超えた比較的新しいETF
  • 低コスト

 

保有銘柄上位1〜20位の重複、全体の重複程度、保有セクターの割合

保有銘柄上位1〜20位銘柄の重複

以下の表は各ETFの保有上位20銘柄を「ティッカー」、「構成比率」、「弊ブログなりの集計によるセクター」を分類しています。

個別の企業名などのご紹介は割愛しますが、それぞれのETFで保有している上位銘柄にどの程度の重複があるのかを着色し比較してみました。

着色した表ではわかりにくいかたは、表下には集計数を抜粋した一覧表も掲載していますので、そちらでご確認いただければと思います。

 

【参考】VYM,HDV,SPYD 上位20位までの保有銘柄と銘柄の重複(2021年4月6日調査時点)

VYM←→HDV、SPYDを比較、HDV←→SPYDをそれぞれ比較して上位20銘柄で銘柄の重複がどの程度あるかを調べた表です。

上位20位までの保有銘柄と銘柄の重複 VYM,HDV,SPYD (2021年4月6日調査時点)

 

上表から集計した各ETF上位20銘柄の重複数

各ETFを比較して、重複銘柄数と重複割合を表にしてみた結果と、比較してみて感じたことを記載しています。

VYM HDV SPYD
VYM 11銘柄(55%) 1銘柄(5%)
HDV 11銘柄(55%) 2銘柄(10%)
SPYD 1銘柄(5%) 2銘柄(10%)
  • VYMとHDVは重複が多めに感じた(11/20=55%)
  • VYMとSPYDは1銘柄と、HDVとSPYDの重複より少なかった
  • HDVとSPYDも重複が少ない結果となった

上位20銘柄に絞った比較でしたので、VYMは時価総額加重(=人気の高い銘柄)で構成すされているのに対して、SPYDは高配当を追求(=どちらかというと配当利回りの高くなる銘柄で、言い方は悪いですが、不人気になりがちな銘柄とも言える)に重点を置いてことによる相違だと思います。

 

SPYD目線で見ると、VYMとSPYDで唯一の重複はXOM(エクソン・モービル)、HDVとSPYDの重複2銘柄はXOM(エクソン・モービル)とMO(アルトリア)でした。

個人的にはVYMとHDVも、もっと重複が少ないかと勝手に想像していたので、半数程度も重複しているのは意外に感じました。

 

逆に、上記の各ETF内で20銘柄を比較した場合の重複しなかった銘柄は以下を参照してください。

(上位20位以内で重複がなかったというだけで、上位20位以下として低い保有割合で重複している可能性がゼロではありませんので、あくまで参考です)

上位20位までに重複がなかった銘柄 VYM:HDV:SPYD (2021年4月6日調査時点)

上で重複銘柄数をまとめた部分の裏返しになりますが、一応、重複しなかった銘柄数を掲載しておきます。

VYM HDV SPYD
上位20位以内で重複しなかった銘柄数 9銘柄 8銘柄 18銘柄

SPYDが突出して、他との重複が少ないのが、この表でも確認できます。

それだけ銘柄選定が特徴的という捉え方ができると思いますし、他のETFと異なる視点で保有できるとも言えるのではないでしょうか。

 

【参考:独自集計】保有銘柄上位20位までのセクター別保有割合のイメージ

これまた参考ですが、上位20銘柄を弊ブログなりの(上記表でも掲載しているセクター分類を利用して)集計してみたのが以下の棒グラフ比較です。

注:この表のセクター分類は、後でご紹介するETF全体のセクター構成割合と、整合しているものではありません(上位銘柄がどのような構成・セクター分類かを、ざっくり把握するための、あくまで個人的な参考集計という位置づけであることを、ご了承お願いします)

上位20位までの保有銘柄と銘柄の重複【参考:独自集計】 (2021年4月6日調査時点)

 

上位20銘柄の棒グラフをみて

  • VYMとHDVは保有割合は違うが、大まかには似たようなセクターの傾向
  • VYMとの比較でHDVのみが保有しているセクターは一般消費財、資本財、公益事業とHDVのほうが幅広い
  • HDVは(円グラフからも)1銘柄の占める割当が多く、各セクター内で保有している1〜数銘柄の状況によって大きめな変動も想定される
  • SPYDはVYM、HDVと保有セクターの傾向が違い、上位は金融、エネルギー、不動産に偏っている傾向

上位20銘柄の占有割合円グラフをみて

  • VYMは時価総額加重のため、時価総額に応じた保有割合となっている
  • HDVは上記20銘柄で全体のざっくり3/4程度を占有、1銘柄の占める割合が多い
  • SPYDは均等加重のため、上位と下位に差のない配分となっている

 

 

ETF全体の保有銘柄、重量の重複

続いて、ETFごと(全体)の保有銘柄、重量などの重複程度を確認してみます。

以下、いずれも引用元はFund Overlap(etfrc.com)です。

VYM vs HDV

銘柄、セクター、重量の重複程度 VYM vs HDV (2021年4月6日調査時点).jpg

 

VYM vs HDV

  • 69銘柄が重複
  • 双方の重複する保有銘柄がVYM全体(411銘柄)に占める割合は16.8%
  • HDV全体(75銘柄)に占める割合は92.0%
  • 重量(ウェイト)の重複は41%
  • HDV保有銘柄のほとんどがVYMに組み込まれているということであり、ETFごとの保有銘柄を分散するという観点で、VYMとHDVを保有する意味は個人的には感じられない
  • なにを目的にこれらのETFを保有するのか、自分なりに整理したうえで購入したほうが良さそう

VYMをHDVと比較してみると、HDVの92%もの銘柄重複(69/75=92%)結果となりました。

ほぼ重複している結果となり、あまり深く考えていませんでしたが、ここまで重複しているなら、両方持たなくてもいいかな、というのが個人的な感想です。

 

VYM vs SPYD

銘柄、セクター、重量の重複程度 VYM vs SPYD (2021年4月6日調査時点).jpg

 

VYM vs SPYD

  • 63銘柄が重複
  • 双方の重複する保有銘柄がVYM全体(411銘柄)に占める割合は15.3%
  • SPYD全体(78銘柄)に占める割合は79.7%
  • 重量(ウェイト)の重複は24%
  • HDVと同様の感想を持った

上位20位以内の銘柄を比較した結果では、VYMとSPYDは1銘柄しか重複していませんでしたが、全体を確認するとSPYDの約80%と重複という結果でした。

それだけVYMの分散が幅広いと捉えることができると思います。

わたしにとってはVYMを保有しつつ、他の高配当ETFを保有するか?を自分に問うのに検討するいいきっかけになる結果でした。

 

HDV vs SPYD

銘柄、セクター、重量の重複程度 HDV vs SPYD (2021年4月6日調査時点)

 

HDV vs SPYD

  • 16銘柄が重複
  • 双方の重複する保有銘柄がHDV全体(75銘柄)に占める割合は21.3%
  • SPYD全体(78銘柄)に占める割合は20.3%
  • 重量(ウェイト)の重複は16%

こちらの比較は、かねてより重複が少ないという話でしたので妥当に感じています。

仮に高配当ETF同士を組み合わせて保有するのであれば、この組み合わせが一番しっくりなのかなと個人的には考えています。

 

セクターの割合

各ETFの全体を俯瞰しての保有割合を比較してみた結果は、以下のとおりです(2021/4/6調査時点)。

引用元は各ETFホームページですが、それぞれ掲載情報はVYM:2021/2/28、HDV&SPYD:2021/4/1と異なります。

 

今回も前回の比較記事同様、3種類で趣向を変えて掲載しています。

  1. 棒グラフでの比較
  2. 円グラフでの比較
  3. レーダーチャートでの比較

いずれかの見やすい表示で確認いただければと思います。

 

①棒グラフでの比較

セクター割合 棒グラフ VYM,HDV,SPYD (2021年4月6日調査時点)

 

②円グラフでの比較(複合表示のみレーダーチャート)

セクター割合 円グラフ VYM,HDV,SPYD (2021年4月6日調査時点)

 

③レーダーチャートでの比較

 

セクター割合 レーダーチャート VYM,HDV,SPYD (2021年4月6日調査時点)

 

  • VYMが一番、まんべんなく網羅している印象
  • HDVとSPYDは双方の不足するセクターを補完している印象
  • SPYDは他のETFであえて除外されている不動産を約1/5程度保有していたり、その他にも特徴的なセクター構成であることには留意しておいたほうがよさそう

シンプルな結論ですが、上記のように感じました。

組み合わせ保有なら銘柄の重複程度に加え、セクター分散でもHDVとSPYDが全体的に、双方の不足するセクターを補完しあい、ある程度均等に保有が可能なように見受けられました。

VYMは、逆にこういった点でも(セクターの分散程度から見ても)、保有するならVYMだけで十分かなという個人的な感想を持ちました。

 

【参考】2021/2月頃(ブログ紹介時)からの上位20銘柄の変更状況

前回、弊ブログで各ETFをご紹介したのは2021/2月でしたが、その頃の保有銘柄と比較すると、大きく変動しているETFもあったので、

  1. 上位20銘柄の変更有無、上位20銘柄のセクター変更状況
  2. 全体的なセクターの変更状況

といった観点で変更点を比較してみました。

(HDVとSPYDは銘柄入れ替えの情報を含めてご紹介しています)

 

VYMの変更状況

前回2月にご紹介記事を作った時点と現時点のVYMの銘柄に関する情報は、それぞれ以下の日付となっています。

(以前ご紹介時時点)2020/12/31時点の情報から引用

(現時点)2021/2/28時点の情報から引用

 

上位20位までの銘柄入れ替え状況 VYM (2021年4月6日調査時点)

VYM銘柄の変更状況

  • 上位20位内では2銘柄が入れ替わりとなっていたが、VYMのリバランスは年1回のため、相場状況による各銘柄の保有割合が変更となった結果を踏まえての上下ランクの入れ替えによるものと推定
  • 結果、VYMは順位の変動はあるが、2ヶ月程度で保有銘柄などについて特段の状況は変わっていないと判断

 

上位20位内の銘柄の保有セクター(弊ブログ独自集計)を比較したものは以下の通りですが、大きな変更の状況は確認されていません。

上位20位までのセクター保有割合【参考】 VYM (2021年4月6日調査時点)

 

以下はバンガードのホームページから引用した、全体の正式なセクター割合分布です。

これを見ても、大きな変更の状況は確認されていません。

セクター保有割合入れ替え状況 VYM (2021年4月6日調査時点)

 

レーダーチャートで見るとよりわかりやすいです。

VYMは順位の変動がありますが、2ヶ月程度で保有銘柄などについては特段、状況は変わっていませんでした。

セクター保有割合入れ替え前後比較 レーダーチャート VYM(2021年4月6日調査時点)

 

HDVの変更状況

続いてHDVについてですが、こちらも前回2月にご紹介記事を作った時点と現時点の銘柄に関する情報は、それぞれ以下の日付となっています。

(以前ご紹介時時点)2021/1/28時点の情報から引用

(現時点)2021/4/2時点の情報から引用

 

上位20位までの銘柄入れ替え状況 HDV(2021年4月6日調査時点)

 

HDV銘柄の変更状況

  • HDVは上位20銘柄以内では4銘柄の変更(全体では計14銘柄の入れ替え)
  • 上位20位以内での除外銘柄:「T」、「PFE」、{PEP」、「LMT」
  • 上位20位以内への追加銘柄:「JPM」、「MO」、「AVGO」、「PGR」
  • 21位以下での除外銘柄(10銘柄):「AFL」、「SLB」、「K」、「MXIM」、「PNW」、「BEN」、「RE」、「FAF」、「EV」、「SXT」
  • 21位以下での追加銘柄(10銘柄):「TFC」、「USB」、「FAST」、「HBAN」、「CLX」、「WU」、「WTRG」、「CG」、「AGR」、「JWA」
  • HDVのリバランス(4半期/回)により銘柄の変更があった模様
  • 銘柄変更を踏まえ、セクター割合も変更となっている

 

上位20位内の銘柄の保有セクター(弊ブログ独自集計)を比較したものは以下の通りです。

上位20位までのセクター保有割合【参考】 HDV (2021年4月6日調査時点)

 

以下はブラックロックのホームページから引用した、全体の正式なセクター割合分布です。

セクター保有割合入れ替え状況 HDV (2021年4月6日調査時点)

HDVセクターの変更状況(割合減少セクター)

  • エネルギー:2位→1位(ヘルスケアの減少が大きく、エネルギーも割合が減っているが相対的にランクが上昇)
  • ヘルスケア:1位→2位
  • コミュニケーション・サービス(通信サービス):3位→7位 など

HDVセクターの変更状況(割合上昇セクター)

  • 生活必需品:4位→3位
  • 金融:9位→4位
  • 情報技術:6位→5位 など

 

計14銘柄の入れ替わりということで、レーダーチャートで見ると、一目でわかりやすいほど形状が変わるような変更でした。

セクター保有割合入れ替え前後比較 レーダーチャート HDV(2021年4月6日調査時点).jpg

 

SPYDの変更状況

最後はSPYDですが、こちらも前回2月にご紹介記事を作っています。

当時と現時点の銘柄に関する情報は、それぞれ以下の日付となっています。

(以前ご紹介時時点)2021/1/28時点の情報から引用

(現時点)2021/4/1時点の情報から引用

 

上位20位までの銘柄入れ替え状況 SPYD(2021年4月6日調査時点)

 

SPYD銘柄の変更状況

  • 上位20銘柄のうち、16銘柄は均等加重への再配分によりランク外への移動であった(着色での表示は割愛)
  • 新規組入かつ上位20位以内への追加銘柄は1銘柄:「COP」
  • 21位以下への新規追加銘柄は5銘柄:「EQR」、「KIM」、「EVRG」、「ETR」、「GILD」
  • 上位20位以内にランクインしていた組入銘柄でSPYDから除外された銘柄は6銘柄「VIAC」、「NTAP」、「SLG」、「PNC」、「CF」、「XRX」(除外銘柄は全体を通じてこの6銘柄のみ)
  • SPYDが1月に行うリバランス(半年/回)により銘柄の変更があった模様
  • 銘柄変更を踏まえ、セクター割合も変更となっている

 

上位20位内の銘柄の保有セクター(弊ブログ独自集計)を比較したものは以下の通りです。

上位20位までのセクター保有割合【参考】 SPYD (2021年4月6日調査時点)

 

以下はステート・ストリートのホームページから引用した、全体の正式なセクター割合分布です。

セクター保有割合入れ替え状況 SPYD (2021年4月6日調査時点)

SPYDセクターの変更状況

  • セクター全体の保有順位に大幅な変動はない、順位が変更となったのは以下の通り
  • 全体で見ると保有割合は1位金融↓、2位不動産↑、3位エネルギー↑、4位公益事業↑、5位情報技術↓というのが特徴的
  • 順位アップ:生活必需品8位→7位 のみ
  • 順位ダウン:素材7位→8位 のみ

 

均等加重へのリバランスと、6銘柄の除外、新規追加による変更となり、セクター保有割合が変更されていますが、HDVほどのインパクトのあるセクター変更ではありませんでした。

 

セクター保有割合入れ替え前後比較 レーダーチャート SPYD(2021年4月6日調査時点).jpg

パフォーマンス推移

年間トータルリターン推移 2012〜2020年

SPYDの運用期間がまだ短いので、HDVの運用開始後までさかのぼって表示しています。

年間トータルリターン VYM,HDV,SPYD 2012-2020年 (2021年3月30日調査時点)
  • SPYDは運用期間も短く、アップダウンが激しい印象(2016年は他をアウトパフォームしているのも特徴的、逆に下落の大きさも目立つ)
  • VYMとHDVはリターンで競っているが、VYMのほうが若干、リターンが高めな傾向にある印象
  • トータルリターンではVOO(S&P500)に劣っている点は認識しておく必要がある

目的を市場平均ではなく高配当に特化させている以上、VOO(市場平均インデックス)には劣る結果ですが、そもそも目的の異なる投資ということですので、仕方のないことだと認識しておきつつ、それでも各ETFともに米国の優良企業を保有しているETFであることから、市場変動による一時的な下落は経験しながらも、これからも右肩上がりのリターンが期待できるのではないかと考えています。

 

いろいろな期間でのトータルリターン推移の比較

それでは各ETFの運用開始以降、いろいろな期間でパフォーマンスを比較してみます。

いずれもETFreplay.comから引用させていただきました。

VOOはあくまで市場平均との比較という位置づけでの表示です。

 

①SPYD設定以降(2015/10/21〜2021/4/5)

 

2015年10月以降のトータルリターン推移 VYM,HDV,SPYD,VOO (SPYD設定日以降)
トータルリターン VOO(124.7%) > VYM(84.4%) > SPYD(67.7%) > HDV(58.6%)
ボラティリティ SPYD(22.4%) > VOO(18.9%) > VYM(18.2%)HDV(17.9%)
ドローダウン SPYD(-46.4%) > HDV(-37.0%) > VYM(-35.2%) > VOO(-34.0%)

 

(VOOを除いて考えると)SPYD設定以降での比較ではVYMがトータルリターンが高い結果となりました。

銘柄が多く、セクターがほどよく分散しているVYMが高リターンで、ボラティリティも低く、ドローダウンも小さい結果となりました。

とくにVYMとHDVにはトータルリターンで約26%ほどの差がありました。

HDVには切り取る時期の悪い結果だったとも言えるのかもしれませんが。

SPYDはコロナショック時のドローダウンが目につき、回復も緩やかに推移していた傾向が見て取れますが、直近でリターンがグッと上昇しており、これからに期待できる状況だと思います。

 

②HDV設定以降(2011/5/29〜2021/4/5)

HDVの設定開始以降までさかのぼってみました(SPYDは運用開始前なので除外しています)。

2011年3月以降のトータルリターン推移 VYM,HDV,VOO (HDV設定日以降)

 

トータルリターン VOO(278.2%) > VYM(218.0%) > HDV(168.2%)
ボラティリティ VOO(17.4%) > VYM(16.2%)HDV(15.4%)
ドローダウン HDV(-37.0%) > VYM(-36.2%) > VOO(-34.0%)

 

VYMとHDVの傾向は先程の比較と変わりません。

2021年以降、HDVの保有割合が大きなセクターがどのように推移するかによっては逆転もあるのかもしれませんが、HDVとVYMの運用で比較が可能な最長期間(HDV設定〜2021年4月)の比較で、トータルリターンに約50%程度の差があることは認識しておく必要がありそうです。

 

③VYM設定以降(2006/11/10〜2021/4/5)

VYMは運用期間がVOOより長いので類似ETFのIVVと比較し、VYM設定以降の期間を比較しています(HDVとSPYDは運用開始前なので除外しています)。

2006年11月以降のトータルリターン推移 VYM,IVV (VYM設定日以降)

 

トータルリターン VOO(296.0%) > VYM(217.4%)
ボラティリティ VOO(20.3%) > VYM(19.5%)
ドローダウン VYM(-57.0%) > VOO(-55.2%)

 

途中までIVVと競っていましたが、途中から大きく差をつけられています。

リーマンショックを経験しているVYMは、ドローダウンでもIVVに劣後している結果となりました。

相場変動時にうろたえることも少なく対応する(ホールドする)ためには、高配当ETFは全般において、市場平均のインデックスよりドローダウンが大きな傾向にあることを認識しておいたほうがよさそうです。

 

④過去3年(2018/4/3〜2021/4/5)

 

過去3年のトータルリターン推移 VYM,HDV,SPYD,VOO (2018年4月3日〜2021年4月5日)

 

トータルリターン VOO(65.0%) > VYM(38.2%) > SPYD(28.0%) > HDV(27.9%)
ボラティリティ SPYD(28.0%) > VOO(23.0%) > VYM(22.2%)HDV(22.1%)
ドローダウン SPYD(-46.4%) > HDV(-37.0%) > VYM(-35.2%) > VOO(-34.0%)

 

直近3年では、HDVがアウトパフォームする時期などもありましたが、2019年中盤頃からVOOが次第にアウトパフォームの度合いが強まっています。

その後はコロナショックで下落しますが、VOOの立ち直りが一番早く、その後も力強く上昇している結果となりました。

 

⑤過去1年(2020/4/2〜2021/4/5)

それでは景色が違って見え始めた直近1年を見てみたいと思います。

過去1年のトータルリターン推移 VYM,HDV,SPYD,VOO (2020年4月2日〜2021年4月5日)
トータルリターン SPYD(77.3%) > VOO(64.1%) > VYM(51.3%) > HDV(38.5%)
ボラティリティ SPYD(31.3%) > HDV(21.4%) > VYM(20.9%) VOO(20.4%)
ドローダウン SPYD(-15.7%) > HDV(-13.2%) > VYM(-10.8%) > VOO(-9.4%)

 

株価のアップダウンが激しいSPYDが特徴的にボラティリティが高くなっていますが、2020年10月頃からSPYDの上昇が顕著になっていることが分かります。

 

2021年 年初来(2020/12/31〜2021/4/5)

 

年初来のトータルリターン推移 VYM,HDV,SPYD,VOO (2020年12月31日〜2021年4月5日)

 

トータルリターン SPYD(20.3%) > VYM(12.6%) > HDV(10.4%) > VOO(9.0%)
ボラティリティ SPYD(19.0%) VOO(15.7%) > VYM(14.9%) > HDV(13.6%) 
ドローダウン VYM(-4.9%) > SPYD(-4.6%) > HDV(-4.3%) > VOO(-4.1%)

 

2021年の年初来でみると、SPYDはVOOと他の高配当ETFを大きくアウトパフォームしています。

今までSPYDの推移にハラハラされていたかた、逆に自信を持ってガチホされていたかた、色々な思いをもってホールドされていたでしょうが、2021年はSPYDホルダーにとって先行きの楽しみな相場が待っているのかもしれませんね。

HDVのパフォーマンスも上昇しており、VYMに接近しつつありますので、HDVにも注目です。

  • 直近のように一時的に市場平均を上回る時期はあるだろうが、過去の推移からも分かる通り、高配当ETFは長期でみればパフォーマンスが市場平均に劣る可能性が高いため、当初の投資目的に沿って保有し続ける気持ちを維持することが大切と考える
  • VYMは安定感のあるリターンが得られている印象
  • 全体を通してHDVのトータルリターンが思ったより優れなかった点もある意味、印象的だった
  • SPYDは価格のアップダウンが激しいため、自身が投資した当初の目的を信じてホールドする心持ちが必要に感じる

 

分配金、増配率、分配利回りの推移

分配金の推移も少しでも期間を長く比較するため、HDV設定以降の2012年からとしています。

分配金の推移 2012年〜2020年

年間分配金推移 VYM,HDV,SPYD 2012-2020年(2021年3月30日調査時点)

どのETFも右肩上がりの傾向が見て取れるのは嬉しい点です。

VYMは比較した2012年以降では、減配実績はありませんでした。

HDVとSPYDは若干の凹み時期はありますが、HDVは受け取れる分配金が一番多いですし、運用期間の短いSPYDはまだまだこれからの成長も楽しみにしていけるETFではないかと思います。

 

毎回の増配率推移 2011年〜2020年

参考に2011年〜2020年に払い出される年4回の分配金について、毎回の増配率を前年同月と比較してみました。

赤字は減配だった月、黄色で着色した部分は年間で減配となった年を示しています。

2012年以降の前年同月比との増配率比較一覧 VYM,HDV,SPYD (2021年4月6日調査時点)
  • 比較期間でVYMの減配は確認されなかったが、四半期で見ると2020年は大きめの減配を実施(年間では増配して着地)
  • HDVの2016年は1年を通じて毎回減配していたのが特徴的、四半期の減配率は他のETFより小さめな印象
  • SPYDは減配するときの減配率が高めな傾向、まだ安定感がない印象

 

1年増配率の推移 2013年〜2020年

上記の表(年4回の分配金に対する増配率の表)から、1年増配率だけを抜粋し、表とグラフにしたものです。

できるだけ長めに比較したかったのでHDVの設定開始後、比較可能な期間としています。

1年増配率推移 VYM,HDV,SPYD 2012-2020年(2021年4月6日調査時点)

 

増配率をみてのわたしの感想は上記に記載していますが、個人的にはVYMの安定感が目をひきます。

 

分配利回りの推移

各ETFで特徴の分かれる分配利回りについて、SPYD設定以降の推移を表示しておきます。

分配利回りと株価 VYM,HDV,SPYD (2016年3月〜2021年3月)

高配当ETFの分配利回りについて、ざっくりとした感覚でのまとめですが、以下のようなイメージに捉えています。

注:( )内の直近分配利回りは、直近4回の分配金と2021/4/9終値の株価より弊ブログで算出した値を表示しています、参考程度にお考えください。

  • VYM分配利回りは2.7%〜3.0%程度(記事作成2021/4/10時点株価で2.93%)
  • HDV分配利回りは3.3〜3.8%程度(同時点で3.70%)
  • SPYD分配利回りは4.4〜4.9%程度(同時点で4.80%)

 

【参考】連続増配系ETFとの銘柄重複の比較

最後になりましたが、増配を多く繰り返している高配当ETFが連続増配ETFとはどの程度、銘柄が重複している?という個人的な興味をもとに参考比較してみました。

連続増配ETF:VIG=連続増配10年以上の銘柄群

連続増配ETF:SDY=連続増配20年以上の銘柄群

連続増配ETF:NOBL=連続増配25年以上(配当貴族)の銘柄群

注:表内のETF名横( )は保有しているETF銘柄総数を示しています。

 

【参考】連続増配ETF(VIG:212銘柄)との銘柄重複の確認結果

ETF 銘柄重複 重量の重複 保有割合
VYM(411) 83 34% 20.2%
HDV(75) 26 17% 34.7%
SPYD(78) 0 0% 0%

 

【参考】連続増配ETF(SDY:112銘柄)との銘柄重複の確認結果

ETF 銘柄重複 重量の重複 保有割合
VYM(411) 64 26% 15.6%
HDV(75) 18 18% 24.0%
SPYD(78) 14 16% 17.7%

 

【参考】連続増配ETF(NOBL:65銘柄)との銘柄重複の確認結果

ETF 銘柄重複 重量の重複 保有割合
VYM(411) 40 29% 9.7%
HDV(75) 14 14% 18.7%
SPYD(78) 13 16% 16.5%

 

  • HDVが一番、連続増配銘柄の保有割合が多い
  • SPYDは連続増配年数の短い銘柄とは全く重複していない
  • (当たり前だが)連続増配年数の増加とともに、徐々に銘柄重複は減少

重複が少なそうだなと、なんとなく予想していたSPYDですが、成長著しい(=連続増配年数の短い)VIG銘柄群との重複は全くありませんでしたので、ある意味では特筆に値する点かなとも思いました。

SPYDは現時点の高配当に重点を置いている点が特徴的ということになろうかと思います。

SPYDに比べるとVYMとHDVは、ある程度満遍なくといった印象で取り込んでいるように見受けられます。

連続増配銘柄の多少がすべてということではありませんが、これら3ETFの特徴的な傾向が、将来の増配率などにどのように影響していくのか、はたまたパフォーマンスに影響しないのか、将来のトータルリターン推移を想像して、今から楽しみにしておこうと思います。

 

個人的な感想

それぞれ特徴の異なるETFで一長一短あるように感じましたが、みなさまはいかがお考えでしょうか?

絞りたいけど決めきれず、購入や保有に迷う方もいらっしゃるかもしれません。

逆に悩むからすべて保有しているという方もいるかもしれません。

悩んだらすべて保有、というのも一案かもしれませんし、厳選して保有というのもいいですし、好みや考え方に応じて臨機応変に保有できるのもETFのいい点かなと思います。

 

わたしもちょっと前まで3ETFをすべて少額ずつ保有していたのですが、銘柄の厳選を目的に一度売却して再スタートさせたのが2021年1月頃です。

わたしのような少額投資家は、残念ながら少額で複数ETFを保有していても、下落相場などでの買い増しにすべてのETFを購入できるわけでもなく(買えるのなら喜んで買い向かうのですが、悲しいところです)、再考をすることにして一度仕切り直しをした次第です。

 

 

ということで絞り込んだ結果、いまはVYMのみを少額保有しているので、わたし個人的にはVYM目線での評価が強いのですが、今回3ETFを比較してみた結果、個人的に感じているのは以下のとおりです。

  • VYMは物足りないと感じる分配利回りではあるが、ETF全体のバランスが際立ち、安定感が光っていることから、何も考えずに長期でストレスなく保有、買い増しできると評価。
  • HDVはアクティブに動きすぎている印象、分配利回りは高いが総じてトータルリターンは低く、銘柄を厳選するうえでは購入する必要性は低いと感じてしまう。
  • SPYDは高配当な利回りで株価も安く、買い増しはしやすいと思うが、将来の増配がどこまで他のETFと比べて伸びるのかに興味があるが、保有銘柄を厳選するうえでは現時点で購入する必要性は低いと感じている。
  • (VYMやHDVは増配率が将来に向けてSPYDより高めに推移していくのではないかと個人的には考えているという想定のもと)SPYDの現時点の高分配と、ほかのETFの将来の分配金、増配率の推移によって将来、特徴的な差が現れてくるのか、こないのかに興味がある。

という一時的な結論に至りました。

 

今回比較してみた結果、HDVとSPYDはセクターなどの保有割合が双方で補完できそうで、そういった考えのもとに両ETFを保有されている方もいるでしょうし、色々な見解があろうかと思いますが、とりあえず2021年4月時点での比較結果をみて、わたしなりにひとまず上記の結論にまとめさせていただきました。

 

将来に向けて定期的にウォッチしていくと面白い結果がでないかなと楽しみながら比較していきたいと思います。

 

人気のある高配当ETF3銘柄について、初心者なりに比較してみましたが、この記事がなにかの参考になれば幸いです。

それではまたっ!!