ETF/投資信託

【更新】IOO(iシェアーズ グローバル 100 ETF)2021年実績など

こんにちは、おーです!

 

2021年にご紹介していたETFの”その後”をご紹介しているシリーズです。

今回は過去2021年6月にご紹介したIOOです。

初期の記事は「【IOO】iシェアーズ グローバル 100 ETFのご紹介!」をご覧ください。

ファンド概要や変更のなさそうな部分などの細かな点は割愛しますが、2021年実績を踏まえ、一部データを簡単に更新しておきます。

 

【更新】IOO(iシェアーズ グローバル 100 ETF)2021年実績など

IOOとは

ブラックロックが2000年に設定した歴史の長いETFです。

S&Pグローバル100指数(S&P Global 100 Index)に連動する投資成果を目指して運用される、世界的に活躍している100銘柄(世界各国の株式時価総額上位約100銘柄)に投資が可能です。

  • グローバル・エクスポージャー条件①:収入の30%以上が居住地域外で発生している
  • グローバル・エクスポージャー条件②:資産の30%以上が居住地域外にある
  • その他、3つの「主要」地域(北米、欧州、アジア・太平洋地域)すべてにおける収益エクスポージャーが含まれている必要がある

選定にあたっては、上記のような(グローバルな展開をしているかなど)も評価され、文字通り自国のみならず、世界をまたいで活躍している企業群の集合という捉え方で投資が可能です。

 

チャート

ご紹介記事作成(2021年6月中旬頃の時点)株価は約$70.6程度でした。

その後、2021年は値上がりを続けていましたが、主要インデックスなどと同様、2022年以降は相場調整を受け、軟調に推移しています。、

本記事作成時点(2022年5月5日)は、2022年1月3日につけた新高値約$78から調整中です(約$72.3程度)。


トータル・リターン

データはいずれも2022/3/31時点のデータです。

トータル・リターン 年率(単位%)

1年 3年 5年 10年 設定来
トータル・リターン 17.11 19.03 15.51 11.84 5.84
インデックス 17.48 19.08 15.48 11.75 5.81

 

トータル・リターン 累積(単位%)

1年 3年 5年 10年 設定来
トータル・リターン 17.11 68.66 105.67 206.06 235.07
インデックス 17.48 68.88 105.35 203.62 233.65

 

2022年以降の調整相場を含め、設定来でならしてみると年率で約5.8%/年の成長が確認できます。

ちなみに、2021年6月記事紹介時点のデータではトータルリターン約5.6%でした(2021年5月31日時点データ)。

 

(参考①-1)全世界株式、先進国(除く米国)との比較 2008年VT設定

記事紹介時、IOOとの比較に以下のETFを利用していました。

その後のご紹介ですので、今回も同様のETFを期間を延長して確認しておきます(以下の中から、一番設定が新しいVTの設定日を起点とした結果)。

  • VEA(FTSE先進国(除く米国)の時価総額加重インデックスであり、カナダ、欧州地域の先進国市場、および太平洋地域の先進国市場の、大型株・中型株・小型株約4,140銘柄で構成されるETF)
  • ACWI(米国を含む先進国および新興国約50カ国の大型・中型株(小型株を除く)約2,300銘柄)
  • VT(米国を含む先進国および新興国約47ヵ国の大型・中型・小型株約9,500銘柄

 

(ETFreplayから引用)

(VT設定日起点2008年6月24日〜2022年2月25日)。

①-1 IOO,VEA,VT,ACWI比較チャート(VT設定以降) 2008年6月24日-2022年4月29日
トータルリターン IOO(182.8%) > VT(157.7%) > ACWI(142.3%) > VEA(58.1%)
ボラティリティ VEA(22.8%) > VT(21.7%) > ACWI(21.3%) > IOO(21.0%)
ドローダウン VEA(-53.8%) > ACWI(-52.2%) > VT(-49.8%) > IOO(-47.9%)

昨年ご紹介時点でのトータルリターン推移が、IOO+183.7%、VT+183.3%、ACWI+164.5%、VEA+82.5%でした。

今回の値との差はIOO-0.9%、VT-26.6%、ACWI-22.2%、VEA-24.4%ですので、2022年に入り、相場調整による下落が継続していることでパフォーマンスが落ちていることが確認できます。

 

現時点の相場において(比較期間においても)IOOは、これらETFの中では一番下落しにくいと捉えることもできるかもしれません。

この点は的を絞って(世界主要100銘柄へ)投資していることによる寄与が高いと捉えることもできそうです。

 

下のグラフは上記で長期比較しているETF同士を別のサイトで改めて比較してみた推移グラフです。

(PORTFOLIO VISUALIZERから引用)

着色:IOOVTACWI 2009年〜2022年4月の比較

②-1 IOO,VT,ACWIトータルリターン推移 2009-2022年4月

IOOは近年までVTやACWIにアンダーパフォームしていましたが、直近で大きく上昇し、現在では若干プラス推移となっています。

 

年間リターンでも比較しておきます。

(PORTFOLIO VISUALIZERから引用)

③-1 IOO,VT,ACWI年間リターン推移 2009-2022年4月

VTなどと比較すると、集中して主要企業に投資をしていることが(必ずしも長期に渡り)、アウトパフォームするとも限らないとも捉えられますし、この点はどう捉えるかによっても見方が変わりそうです。

 

着色:IOOVEA 2008年〜2022年4月の比較

②-2 IOO,VEAトータルリターン推移 2009-2022年4月

こちらはVEAとの2008年以降の比較ですが、VEAに対しては圧勝です。

こちらは(逆に)分散をとるか、集中をとるかの違いとも捉えられますし、このように比較対象によっては大きく優劣が分かれる結果になります。

 

年間リターンです。

③-2 IOO,VEA年間リターン推移 2008-2022年4月

リーマンショック頃はVEAがアウトパフォームすることもありますし、その後も(多くはありませんが)VEAが一時的に力強い時期もあります。

ただ、長期で見ると差は大きい結果となりました。

 

 

(参考①-2)全世界株式、先進国(除く米国)との比較 2022年年初来

上記ETF同士を2022年の年初来で比較してみた結果も参考に掲載します。

(ETFreplayから引用)

①-2 IOO,VEA,VT,ACWI比較チャート 2022年 年初来

数値の記載は省略しますが、比較ETFの中では現時点の相場でIOOが一番、下げ渋っている現状が確認できます。

 

(参考②-1)VTIとの比較 2001年VTI設定

記事紹介時は掲載していませんでしたが、米国集中のVTIと参考に比較してみた結果は以下のとおりです。

(VTI設定2001年5月24日〜2022年4月29日)

①-3 IOO,VTI比較チャート(VTI設定以降) 2001年5月24日-2022年4月29日
トータルリターン  VTI(427.4%) > IOO(231.4%)
ドローダウン IOO(19.9%) > VTI(19.4%)
ボラティリティ IOO(-55.9%) > VTI(-55.4%)

VTIとの長期比較ではVTIの圧勝です。

米国偏重のVTIがドローダウンやボラティリティなどが高いと(勝手に)想像していましたが、結果としてはIOOのほうが若干高いのも印象的です(大差はありませんが)。

 

(参考②-2)VTIとの比較 2022年年初

VTIとの2022年、年初来比較です。

①-4 IOO,VTI比較チャート 2022年 年初来.jpg

短期で見た現状の相場では米国偏重のほうがパフォーマンスは低い結果となりました。

 

どこに向けて投資の視点を絞るのか、各投資家の捉え方次第というところかと思います。

 

保有銘柄、セクター構成

基本的には過去ご紹介記事との比較形式で掲載しています。

IOOは紹介以降、比較記事などを作っていませんでしたので、2021年6月紹介時との比較をさせていただきました。

左(2022年5月時点)、右(2021年6月時点)を併記する形式としています。

注1:2022年5月時点データは2022年4月21日時点のブラックロックHP情報より

注2:2021年6月時点データは2021年6月10日時点の情報

 

IOOの保有銘柄 上位20銘柄

上位20銘柄が占める割合は以下のとおりです。

2022年5月時点:約64.0%(上位10位≒50.4%、11位~20位≒13.6%)

2021年2月時点:約62.0%(上位10位≒49.2%、11位~20位≒12.8%)

④ トップ20構成銘柄 比較 IOO(2022年4月)

保有割合の増減は確認できますが、上位20位までの銘柄構成は大きく変更になっていないようにも見受けられます。

上位で除外された銘柄はなく、順位変動があった程度です。

(世界トップ100が1年未満の短期比較で大きく変動することも考えにくいので当たり前かもしれませんが)

前回比較からの新規追加銘柄 (上位20位に限定して)なし
前回比較からの除外銘柄 (上位20位に限定して)なし
ランクアップ銘柄(※) WMT、SHEL(※)
ランクダウン銘柄(※) INTC、MC

※:旧ロイヤル・ダッチ・シェル。社名が変更されたようで、クラスBのADRが「SHEL」になった模様

 

【参考】IOOの保有銘柄 上位20銘柄が占めるセクター割合

こちらは弊ブログ独自集計で、上位20銘柄がどのようなセクターに属するか、参考に集計してみたものです。

注:のちほどご紹介するセクター分類や保有割合とは異なる可能性がありますので、あくまで弊ブログ独自の参考集計である点にご理解ください。

⑤-1 【参考】トップ20構成銘柄のセクター構成 比較 IOO(2022年4月)

上位20銘柄のセクター構成に限って確認した結果、

  • 情報技術セクター約+2.7%、生活必需品約+1.7%、エネルギー約+2.2%
  • 一般消費財約-2.3%、ヘルスケア約-1.2%

といったあたりが大きめの変動に見受けられます。

 

前回はエクソン・モービルとシェブロンだけだったエネルギーですが、これらのランクアップに加え、今回は追加でシェル(旧:ロイヤル・ダッチ・シェル)がランクインしていることもあり、エネルギーも約+2.2%と増加しています。

 

【参考】IOO上位20銘柄の投資地域

こちらも参考ですが、上位20位までの投資地域をグラフ化したものです。

⑤-2 【参考】トップ20構成銘柄の国別保有割合 比較 IOO(2022年4月)

米国が55.5%と圧倒的です(前回から約+2.9%)。

シェルが追加されたので、今回イギリスが計上されています(逆にランクダウンしたMCの影響でフランスが減少)。

日本はただ1社トヨタがランクインしています(前回15位⇒今回18位にランクはダウン)。

 

 

IOOの銘柄保有割合(円グラフ:%

上位20名柄の占有割合を円グラフで表示しています。

【再掲】上位20銘柄が占める割合

2022年5月時点:約64.0%(上位10位≒50.4%、11位~20位≒13.6%)

2021年2月時点:約62.0%(上位10位≒49.2%、11位~20位≒12.8%)

⑥ 保有銘柄 構成割合 % IOO 円グラフ (2022年4月)

全体でみると保有銘柄は104⇒102銘柄に減少していますが、このあたりは設計思想(グローバル・エクスポージャー条件など)のどこかに抵触し、除外されたものと考えられます。

いずれにしても上位のアップル、マイクロソフトは保有割合を増やしており、引き続き牽引役であることも確認できます。

約100銘柄へのある意味、集中的な投資ですので、上位に偏りはありますが極端に、という程度ではないようにも見受けられます。

 

IOOのセクター構成割合(円グラフ:%)

こちらは2022年5月時点(=2022年4月20日時点からの引用)セクター割合のみを表示しています。

(こちらはブラックロックHPから引用したセクター分類による集計結果を示します)

⑦ セクター構成% IOO 円グラフ(2022年4月)

現在の世界主要企業100銘柄が所属するセクター構成ですが、引き続き情報技術セクターの割合は高めなことが確認できます。

今後もこの傾向は維持されそうな気もしますが、世界の動向は今後どうなるでしょうか。

 

IOOのセクター構成割合(棒グラフ、レーダーチャート:%)

過去との比較形式で、保有銘柄の全体に対するセクター構成割合を表示したものです。

こちらはブラックロックHPから引用したセクター分類による集計結果(比較結果)を示します。

⑧ セクター構成% 比較 IOO 棒グラフ、レーダーチャート (2022年4月)

全体を確認してみると、時価総額の変動などが寄与しての増減がある程度という認識です。

大きな方向性は1年弱の期間では変わっていないことが確認できます。

 

分配金の推移、増配率の推移

これ以降(グラフ表示も含めて)の分配金に関する表示はすべて米国課税(10%)および日本国内課税(20.315%)控除前の金額になりますので、ご注意ください。

ETF設定以降の定例分配金を一覧表などにまとめていますが、定例と位置づけられない(特に分配開始初期の四半期ごとなどと判断できなかった場合など、不定期に出されているとこちらで判断した)分配金を除外して集計している点にご注意ください。

(弊ブログ独自の集計である点を予めご了承お願いします)

 

IOO運用開始以降の分配金推移(一覧表)

IOOは途中から半期(6/12月)に分配金が変更されましたので、現在は半期ごとに受け取ることができます。

2021年の実績を反映した過去の分配金一覧表は以下のとおりです。

⑨ IOO 分配金一覧表

2020年は対前年比で減配でしたが、2021年は対2020年で増配着地しています。

各年の推移を見ると、分配金はさほど安定しているとは言えないようにも見受けられます。

 

【参考】2021年vs2020年 分配金推移の比較

直近1年(2021年)の四半期分配金を、その前年(2020年)と比較してみた結果です。

(オレンジが増配率)

⑩ IOO 2021年12月 vs2020年 増配率と分配金実績、株価と利回り推移 

IOOの2021年は+22.05%の大幅増配となりました。

上期、下期ともプラスで推移していることが確認できますので、2021年の堅調な相場環境も相まって、前年(コロナショック年)からの復調が確認できたとも捉えられそうです。

 

IOO運用開始以降の分配金推移(毎回受け取り分配金の推移)

株価と分配金(毎回)の推移は以下のとおりです。

⑪ IOO 分配金推移(月別)

傾向として、6月(上期)が多い印象です。

直近に向け(顕著な)右肩上がりとはいえないですが、徐々に増えていることは確認できますので、今後の推移に注目です。

 

IOO運用開始以降の分配金推移(年間受け取り分配金の推移)

1年間の分配金(年間合計)と、12月時点の株価を用いて表示しています。

⑫ IOO 分配金推移(年別)

2020年コロナショックからの復調が確認できる2021年の結果となりました。

年単位で見ると右肩上がりの傾向が(毎回の推移より)確認しやすいです。

米国偏重ETFなどと比べると、安定的とは言えないように個人的には感じてしまいますが、この点はどこに注目するかで見方も変わるでしょう。

 

IOO運用開始以降の株価と分配利回りの推移

2022年5月3日時点(2022年5月3日終値$70.4)と直近2回の分配実績から算出した結果は1.63%程度です。

注1:目安程度にお考えください。

注2:この分配金利回りは今回の記事更新(2021年データ更新時)の内容です。2022年以降、最新の参考目安や分配金実績については、毎回の分配金が出た後に別途記事を作成していこうと考えます。

⑬ IOO 株価と分配利回り

直近、株価の調整を受け、分配利回りが若干上昇しつつあるようにも見えますが、今後の相場環境によるところですので、なんとも言えないところです。

 

IOO運用開始以降の増配率推移(1年、3年、5年、10年)

2021年分配金実績反映後の増配率を計算した結果、以下のようになりました。

注:弊ブログ独自の分配金実績集計に基づいて、私的に計算した値となりますので、正確性を保証するものではありません。数値の妥当性については他サイトと比較していただくなど自身で別途、検証していただくようにお願いします。あくまで参考程度にご覧ください。

⑭ IOO 運用開始以降の増配率推移(1年、3年、5年、10年)

各年の推移を見ると、安定的とは言えないように見受けられます。

2021年の復調、増配で着地している結果などから、改めて2022年からの推移にも期待したいところです。

 

分配金年合計($)と1年増配率(%)

2021年分配金実績を踏まえ、参考に年合計の分配金と増配率の推移グラフ(更新版)を下に掲載しておきます。

分配金年合計と増配率推移グラフに、比較単位スパンでの差額推移を追記してみました(以下、3年と5年、10年にも反映)。

注:視認性をあげるため、分配金初期の桁外れな値は除外していることもあります、ご了承ください

⑮-1 IOO 分配金年合計と1年増配率の推移グラフ

1年増配率(赤)でみると、上下に大きく変動していることが確認できます。

あまり安定的とは言えない現状ですので、2022年以降の推移に注目といったところです。

 

分配金年合計($)と3年増配率(%)

⑮-2 IOO 分配金年合計と3年増配率の推移グラフ

3年増配率でみると直近では約+2%程度です。

 

分配金年合計($)と5年増配率(%)

⑮-3 IOO 分配金年合計と5年増配率の推移グラフ

5年増配率でみると直近では約+1.7%程度です。

2019年(-4.1%程度)や2020年(-2.2%程度)からは復調が確認できます。

 

分配金年合計($)と10年増配率(%)

⑮-4 IOO 分配金年合計と10年増配率の推移グラフ

10年増配率でみると直近では約+3.7%程度です。

直近回復傾向にありますし、10年スパンでみるとマイナスに推移した実績はないようにも見受けられます。

長期推移にも注目です。

 

【参考】株価終値ベースでの過去推移

この内容は、株価の終値を用いて、前日/前月/前年末日など、さまざまなスパンの株価差をもとに、弊ブログで独自に参考集計したものとなります。

株価終値ベースですので、分配落ちなどの影響が含まれることにはなりますが、目に見える実績としての推移をまとめたものです。

あくまで過去の実績(過去はこうだった)というものですが、少しでもなにかの参考になれば幸いです。

 

2021年 日々騰落率の推移

2021年に限定した「日々騰落率」(前日終値と当日終値の差から算出)を月別に表示した参考グラフです。

⑯-1 2021年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2021年は上下約±2%程度で大きな変動もなく推移している印象です。

 

2022年 日々騰落率の推移(1月〜4月)

以下は、参考に2022年1月〜4月末も確認してみたものです。

⑯-2 2022年(4月終了まで)の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

相場が大きく調整している2022年は、1日あたりの変動幅は2021年より大きめなことが確認できます。

 

年別上昇率の推移

前年最終日の終値と当年最終日の終値の差から算出した「年別上昇率」です。

また、年上昇率をもとにカウント月の回数からならした月平均上昇率を参考に掲載しています。

⑰ 年別上昇率-IOO Close上昇率 (2021年終了時点)

株価終値ベースで集計したところ、2021年は過去3番目に大きな上昇(+24%)だったことが確認できます。

(分配金リターンは除く)

 

2022年も参考に1月〜4月の集計値から平均した、月平均上昇率を計算・表示しています。

2022年は(いまのところ)-2.65%と過去2番の低調な月平均推移となっています。

今後の株価回復があるのか注目です。

 

IOO設定以降の株価と日々騰落率の推移

こちらは設定来株価推移に、日々の騰落率(前日終値と当日終値の差から算出)を追加したグラフです。

⑱ IOO設定以降の株価と日々騰落率の推移(2022年4月終了時点)

2017年末頃まで株価は(見方によっては)長期のボックスとも捉えられますが、その後は大きく上昇していることが確認できます。

現在、時価総額の大きな主要企業が牛耳る世界がきている傾向と捉えることもできるかもしれません。

 

月間上昇率の推移

前月最終日の終値と当月最終日の終値の差から算出した「月別上昇率」と、「月別の勝率」などをまとめて一覧表にしたものです。

(2022年4月末までのデータ)

⑲ 月別上昇率-IOO Close上昇率(2022年4月終了時点)

 

上記一覧表の推移を、各年の月別上昇率としてまとめたグラフは以下のとおりです。

注:各月の最大上昇率を青色で、最大下落率を赤色で表示

⑳ 月別上昇率-IOO Close上昇率 月別推移グラフ(2022年4月終了時点)

 

上記一覧表の推移を、「プラス終了月回数」、「プラス終了勝率」、「月&年別最大上昇率」、「月&年別最大下落率」でグラフ化したものは以下のとおりです。

注1:それぞれ1位をピンク色、2位を水色、3位を黄色、ワースト1位を赤色で表示

注2:設定来集計のためカウント回数の都合上、1月〜4月は総カウント22回、5月〜12月は総カウント21回と差があります

㉑ 月別上昇率-IOO Close上昇率 月別勝率、平均上昇率などのグラフ(2022年4月終了時点)
  • 概ね堅調な4月(平均上昇率が一番高い)だが、2022年は約-8.2%と4月の過去最低を更新
  • 6月は30%を切る他を突き放して低調(21回中6回プラス)な勝率(ちなみにワースト2位は2月の約45%で22回中10回プラス)
  • 6月は平均上昇率も一番低い(-1.4%程度)、ついで1月、2月、9月と続く
  • 10月、11月も比較的好調(勝率で71%程度)
  • 7月、8月も思ったより負けにくい(勝率で67%程度)

 

米国は9月ごろが(結構際立って)パフォーマンスが悪い印象ですが、IOOは6月が一番顕著で特徴的にパフォーマンスが冴えない傾向も印象的に感じました。

あくまで過去の傾向ですが、長く見ていけば(参考になるかは別として)、なにか面白い発見もあるかもしれません。

 

また来年、2022年実績でも確認してみたいと思います。

 

個人的な感想

世界をイメージさせる世界地図の写真

たった100銘柄程度で叩き出すパフォーマンスが、全世界株式系のETFと同程度のトータルリターンと同等ということに、どのように反応するかで好みが分かれそうです。

現在は引き続き覇権国の米国企業が多く、まだGAAM(Google、Apple、Amazon、Microsoft)の存在感が大きいことも確認できました。

 

以前も書きましたが、いつの時代でもその時点の隆盛を極めるトップ企業を選定、保有してもらえるので、時代の移り変わりとともに、このETFの保有銘柄を眺めるだけでも楽しそうです。

栄枯盛衰が色濃く反映されるETFと言えそうです。

 

手数料は若干高めではありますが、他のETFとまた異なる特徴を有したETFです。

世界の上位約100銘柄を選定・維持・管理してくれることをどう捉えるか、パフォーマンス推移をどのように捉えるのか(十分と捉えるのか、不満と捉えるのか)によって好みが分かれるところではないかと思います。

 

非常に興味深いETFですし、国内大手証券会社で購入できるのは手軽でよさそうです。

 

今後も引き続き、世界経済の覇権を示すバロメーターとして、長期にウォッチしていきたいと思います。

 

それではまたっ!!