こんにちは、おーです!
先週に引き続き、相場が軟調でギクシャクしているように見受けられます。
自分への(初心者なりの)備忘録も兼ねて、過去にご紹介した主要ETFなどの動向を、1週間程度のスパンで観察する取り組みを少し試行してみたいと思います(第二弾)。
注1:5日間表示にしている関係上、チャートは5分足で表示しています(ETFによっては値が飛んでいることもあります)
注2:今回表示している期間は概ね、日本時間2021年9月13日〜2021年9月18日(市場開催時間22:30〜翌日5:00のイメージ)の期間となります
対象としたETFなど(グループにして5日間の変動率を比較掲載)
- 米国主要インデックス:DIA,VTI,SPLG,QQQ
- 全世界インデックス:VT,ACWI(比較用VTI)
- 連続増配:NOBL,VIG,SDY,VIGI
- クオリティ:SCHD,DGRW,DGRO,SPHQ
- 高配当:VYM,HDV,SPYD,DVY,DHS,SPHD,VYMI
- セクターETF:参考にSSGAの米国11セクター
- 新興国:VWO,SPEM(比較用VTI,VT)
- 特徴的なETF:MOAT,IOO
- 異なる資産の変動状況を参考掲載:IAU,BND,BNDX,TLT,VTI,VXUS
その他参考(5日間の推移を表示)
- ドル円
- 米国10年債
- VIX
注1:ETFのざっくりとした分類は、あくまで弊ブログ独自のまとめ方です。
注2:今回、対象ETFを一部追加、変更しています。①のS&P500はVOO⇒SPLGに変更、③にVIGI追加、⑤にVYMI追加、⑧を新規追加、⑨BNDX、VXUSを新規追加(比較用として)
紹介した主要ETFなどの動向(2021年9月13日〜9月17日)
①米国主要インデックス:DIA,VTI,SPLG,QQQ

注:先日、S&P500連動ETFからSPLGをご紹介したので、今回からS&P500ベンチマークはVOO⇒SPLGでご紹介します。
直近5日間ではQQQが一番下げています(前回はDIAの下げが大きかったですが、今回は逆になっています)。
全体的に今週も5日間通じて、プラスに切り替わる0%を上回ることなく(DIAのみ一時上回ったが)、下落基調が継続しています。
参考に前回ご紹介した9/3頃時点からの約2週間で見てみると、VTI約-2.1%、QQQ約-1.7%、SPLG約-2.2%、DIA約-2.5%の下落となっています。
いままでずっと高値を更新し続けてきたインデックスたちですが、現在の軟調により、若干調整の可能性も濃くなってきた?ようにも感じています。
②全世界インデックス:VT,ACWI(比較用VTI)

比較用にVTIを掲載していますが、今回はVTIの方が下げが緩やかです。
今週は後でご紹介するVWOなどのほうが下げ幅が大きかったので、今週は新興国などに(米国以外の影響に)つられて下げているという感じでしょうか。
直近では中国の懸念が大きそうですが、その他世界の地政学リスク要因などもあるかもしれません。
総じてリスクは高まりつつあるのかもしれませんし、先行きは不安定になる可能性もありそうですね。
全世界は、前回ご紹介した9/3頃時点からの2週間で見てみると、VT約-2.0%、ACWI約-2.0%の下落となっていますので、米国のVTI約2.1%と同程度の下げ幅となっていることがわかります。
③連続増配:NOBL,VIG,SDY,VIGI

今回から、米国以外の連続増配VIGIを参考に加えてみました。
傾向としてはこちらも下落基調、VIGが下落耐性が高いのは前回引き続きです。
今週もSDYが引き続き、類似の他ETFと比べ下げは大きめとなっています。
前回ご紹介した9/3頃時点からの2週間で見てみると、VIG約-2.7%、NOBL約-3.4%、SDY約-4.8%、VIGI約-2.3%となっています。
2週間程度でみると、VIGI(米国外の連続増配)が一番下落が小さく、SDYは他を引き離して約-4.8%と大きめに下げています。
保有セクターの影響でしょうか、SDYが特筆して下げが大きいことには目を引きます。
(SDYが他より比較的多めに保有しているセクターである金融、公益などの下げが大きく影響しているのかもしれません)
④クオリティ:SCHD,DGRW,DGRO,SPHQ

こちらもほぼ、期間を通じて0%を上回ることなく推移しています。
前回ご紹介した9/3頃時点からの2週間で見てみると、DGRW約-3.3%、DGRO約-2.9%、SCHD約-2.8%、SPHQ約-2.1%となっています。
現状はクオリティの高そうなETFも、次に紹介する代表的な高配当系ETFと同程度の下げ幅となっています。
⑤高配当:VYM,HDV,SPYD,DVY,DHS,SPHD,VYMI

今回から、米国以外の高配当VYMIを参考に加えてみました。
直近5日間ではエネルギーセクターの保有割合が多めのHDVがパフォーマンスがまだ良かったようです。
DHSも下げにくかったETFでした、生活必需品や金融など、他のセクターと比較して下げの小さめなセクターを多く保有している影響かもしれませんが、目を引きます。
前回ご紹介した9/3頃時点からの2週間で見てみると、SPYD約-3.6%、SPHD約-3.3%、DVY約-2.9%、DHS約-2.9%、VYM約-2.7%、VYMI約-2.5%、HDV約-2.4%となっています。
SPYDはエネルギーセクターの上昇は恩恵を受けてはいますが、特化して保有している他のセクター(不動産、公益など)の影響もあり、2週間を通じての下げは一番大きくなっています。
⑥セクターETF:参考にSSGAの米国11セクター

こちらは参考に米国の全セクターを表示するため、ステート・ストリートのETFから引用しています(バンガードは不動産セクターがないため)。
今週の下落上位3セクターはXLB(素材)約-3.8%、XLU(公益)約-3.7%、XLI(資本財)約-2.0%でした。
上位3セクターはXLE(エネルギー)約+1.0%、XLY(一般消費財)約+0.4%のみがプラス推移、次いでXLV(ヘルスケア)約−0.5%と続きます。
ちなみに、前回ご紹介した9/3頃時点からの2週間で見てみると、期間通じてのプラス推移は、XLE(エネルギー)約+0.82%、XLY(一般消費財)約+0.8%の2セクターのみです。
あとはマイナス推移で、XLB(素材)約-5.4%、XLU(公益)約-4.8%、XLI(資本財)約-4.5%、XLRE(不動産)約-3.2%、XLV(ヘルスケア)約-2.4%、XLC(コミュニケーションサービス)約-2.4%、XLK(情報技術)約-2.1%、XLF(金融)約-1.9%、XLP(生活必需品)約-1.8%と続きます。
エネルギーセクターはWTI原油が9/15に約71.3ドルから約73ドルまで、短時間で大きく上昇したことを受け、同日から大幅プラスに推移していることが確認できます。
(参考:WTI原油は直近5日間で約+3.3%上昇)
【参考:ステート・ストリートのセクターETF】
XLK | 情報技術 |
---|---|
XLY | 一般消費財 |
XLV | ヘルスケア |
XLP | 生活必需品 |
XLB | 素材 |
XLU | 公益 |
XLI | 資本材 |
XLC | コミュニケーションサービス |
XLRE | 不動産 |
XLF | 金融 |
XLE | エネルギー |
⑦新興国:VWO,SPEM(比較用VTI,VT)

直近5日間では新興国株式の方が下落が大きかったようです。
日本時間9/16の朝、大きく下落してマーケットが終了、そのまま低位に推移しています。
(下落原因は調べきれていません)
この下落を受け、前回ご紹介した9/3頃時点からの2週間で見てみると、VWO約-2.2%、SPEM約-2.1%となっています。
結果的に2週間で見ると、VTI約-2.1%やVT約-2.0%より若干、新興国の下げが大きくなりました。
⑧特徴的なETF:MOAT,IOO

今回から、米国の経済的な優位性を要すると選定された企業群の集合体(ワイドモートETF)からMOATと、世界の超大型100銘柄に投資するIOOを参考に掲載してみます。
前回はご紹介していませんでしたが、他と同時期の比較として2週間で見ると、MOAT約-2.9%、IOO約-2.3%でした。
MOAT、IOOともに市場平均のVTI約2.1%やVT約2.0%よりは下げが大きかったようです。
⑨異なる資産の変動状況を参考掲載:IAU,BND,BNDX,TLT,VTI,VXUS

今回から、米国外債券(BNDX)と米国外株式(VXUS)を参考に掲載してみます。
これは異なる資産(株式、債券、ゴールド)がどのように動いているかを、参考に比較しているものです。
全く逆などということはありませんが異なる値動きをしている、しやすい(傾向にある)ということを確認できればと思い、参考に掲載しています。
直近5日間ではこちらも日本時間9/16朝方にゴールドが大きく下げていますし、VXUSもVWOなどの下げと時期をあわせて下落、その後低位に推移しています。
長期金利の上昇を受け、債券ETFの値が下がっているのも今週の動きとしては特筆でしょうか。
2週間で見ると、IAU約-3.3%、VTI約-2.1%、VXUS約-1.9%、BNDX-0.6%、BND約-0.2%、TLT約-0.2%でした。
こう見ると債券ETFの値動きはやはりマイルド(TLTは別ですが)にも見えます。
その他参考(ドル円、米国10年債、VIX)
ドル円

期間中109円台〜110円台をレンジ内で推移している印象で変わりはありません。
経済指標や市場の値動きによるのでしょうが、どのように推移するのか、わたしには予測もできはしませんが注目はしています。
米国10年債

長期金利は少し上昇しているように見えはじめましたので、改めて注目しています。
VIX

VIXは先週の高い位置から一旦は低下しましたが、また先週末(20.94)と同程度(20.81)まで上昇してきました。
相場の先行きに対する懸念がまた少し高まってきているようにも見受けられますので、来週以降も引き続きどのように推移するのか注目しています。
(外部リンク)テーパリングはもう古い、旬の言葉はスタグフレーション-チャート(2021/9/16 Bloomberg)
(外部リンク)スタグフレーション、大きな懸念の一つに浮上-債券市場は恐れず(2021/9/17 Bloomberg)
(外部リンク)【米国市況】S&P500が1カ月ぶり大幅安、ドル上昇-リスク警戒(2021/9/18 Bloomberg)

直近5日は米国も下落基調ですが、米国以外の要因も市場に大きく影響したことがわかります。
今週はFOMCもあるようですし、この混沌とした(ピリピリしたような)状態に、何らかの刺激が加わると、大きめに動くかもしれませんね。
まぁ、先行きはわかりませんので、気にするだけ無駄ですが。
また、Bloombergの記事からも、エネルギー価格の上昇を受け、スタグフレーション(物価は上昇するのに経済が停滞・減速する)といった懸念もあるようです。
これから冬を迎える地方では、エネルギー価格の上昇は家計にダメージを与えそうですし、もちろん、私達の生活にも密接に関係しますので、大きな影響を及ぼす可能性があり、こういった点にも注目しています。
その他、Bloombergの記事にもあるように、指数(記事ではS&P500について触れられている)であるSPLGやVTIなどは、50日移動平均線を下回った近辺に推移しています。
また、ご紹介している高配当ETFは概ねレンジ相場で推移していたり、連続増配ETFも50日移動平均線を下回ってきていたりと、それぞれ少しずつ今までと異なる動きも見て取れます。
来週以降の動向によっては動きもあるかもしれませんので、推移に引き続き注目し見守っていきたいと思います。
先週から参考に掲載をはじめました。
紹介した主要ETFなどの変動状況(2021年9月3日〜9月11日)