こんにちは、おーです!
2021年9月に入り、相場の様子が変わりつつあるようです。
自分への備忘録も兼ねて、過去にご紹介した主要ETFなどの動向を、1週間程度のスパンで観察する取り組みを少し試行してみたいと思います。
注1:5日間表示にしている関係上、チャートは5分足で表示しています(ETFによっては値が飛んでいることもあります)
注2:今回表示している期間は概ね、日本時間2021年9月3日〜2021年9月11日の期間となります
対象としたETFなど(グループにして5日間の変動率を比較掲載)
- 米国主要インデックス:DIA,VTI,VOO,QQQ
- 全世界インデックス:VT,ACWI(比較用VTI)
- 連続増配:NOBL,VIG,SDY
- クオリティ:SCHD,DGRW,DGRO,SPHQ
- 高配当:VYM,HDV,SPYD,DVY,DHS,SPHD
- セクターETF:参考にSSGAの米国11セクター
- 新興国:VWO,SPEM(比較用VTI,VT)
- 異なる資産の変動状況を参考掲載:IAU,BND,TLT,VTI
その他参考(5日間の推移を表示)
- ドル円
- 米国10年債
- VIX
注:ETFのざっくりとした分類は、あくまで弊ブログ独自のまとめ方です。
紹介した主要ETFなどの動向(2021年9月3日〜9月11日)
①米国主要インデックス:DIA,VTI,VOO,QQQ

全体的に9月に入り下落傾向です。
対象期間中、DIAは約2.1%程度と最大、次いでVTI約1.7%と続きます。
VOOはご紹介していませんが、比較用にS&P500の代表ETFとして掲載しました。
当該期間ではQQQが一番下落幅は小さく約0.8%となっていました。
米国株全体に失速懸念が高まっていることから全体的に警戒感が高まっているというところも大きいのでしょう。
DIAは保有銘柄が30と少なく、一銘柄の変動による影響を大きく受けることなども影響しているものと思われます。
(Appleのアプリ課金に対する訴訟でアップストア外への顧客誘導を開発業者に認めるよう命令が出たことを受け、アップル株も約5%下落していることや景気敏感銘柄などの影響も大きいのかもしれません)
(外部リンク)ウォール街で米国株高の失速観測広がる、モルガンSは投資判断下げ(2021/9/8 Bloomberg)
②全世界インデックス:VT,ACWI(比較用VTI)

比較用にVTIを掲載していますが、VTやACWIの方が下落は小さいことがわかります。
後でご紹介するVWOなどのほうが更に低下は小さいので、約6割を占める米国株につられて下げているという感じでしょうか(チャートも非常に似ています)。
③連続増配:NOBL,VIG,SDY

連続増配に特化した3ETFの中では、SDYが下げが大きく約3%となっていますが、下げ方はどれも似たような傾向にあります。
VIGは市場平均のVTIと同程度の約1.7%、NOBLは約2.1%といった状況です。
VIGはかねてより下落時の耐性が高い傾向ですので、今後も注目してみたいと思います。
④クオリティ:SCHD,DGRW,DGRO,SPHQ

SPHQやDGRWのチャートが直線的になっているのは5分足表示で売買がなかったタイミングがあるためだと推定します。
SCHDが約2.4%、DGRW約2.2%、DGRO約2%と市場平均(VTI約1.7%)を超える下落となっています。
大きく下げる場合は、差が出てくるかもしれませんが、現状ではこれらのETFも、次に掲載する高配当系ETFと同程度、低下していることが確認できます。
SPHQは約1.6%程度と他と比較して下落幅が約0.4%の差があるのも特徴的に見えます。
⑤高配当:VYM,HDV,SPYD,DVY,DHS,SPHD

DHSのチャートが直線的になっているのは5分足表示で売買がなかったタイミングがあるためだとこちらも推定します。
最大はSPYD約2.7%、SPHD2.6%、DVY約2.5%と続いています。
VYM約2.3%、HDV約2.2%とさらに続き、DHSは約1.8%となっていることが確認できます。
こちらも下げ幅は市場平均を超える結果となっています。
⑥セクターETF:参考にSSGAの米国11セクター

こちらは参考に米国の全セクターを表示するため、ステート・ストリートのETFから引用しています(バンガードは不動産セクターがないため)。
下落上位3セクターはXLRE(不動産)約3.1%、XLI(資本財)約2.9%、XLE(エネルギー)約2.33%ですが、XLV(ヘルスケア)、XLB(素材)もエネルギーと同程度の下落です。
上位3セクターはXLY(一般消費財)が唯一プラス推移で+0.1%、次いでXLC(コミュニケーションサービス)約−1.1%、XLP(生活必需品)約−1.1%でした。
市場平均を上回っているという視点では上記3セクターに加え、XLK(情報技術)約1.3%まででした。
【参考:ステート・ストリートのセクターETF】
XLK | 情報技術 |
---|---|
XLY | 一般消費財 |
XLV | ヘルスケア |
XLP | 生活必需品 |
XLB | 素材 |
XLU | 公益 |
XLI | 資本材 |
XLC | コミュニケーションサービス |
XLRE | 不動産 |
XLF | 金融 |
XLE | エネルギー |
新興国⑦:VWO,SPEM(比較用VTI,VT)

新興国のVWO、SPEMは約-0.4〜-0.5%と下げが小さいので、比較用として掲載しているVTIの下げ(=米国の下げ)が、全世界VTの下げに大きく寄与していることがわかります。
⑧異なる資産の変動状況を参考掲載:IAU,BND,TLT,VTI

これは異なる資産(株式、債券、ゴールド)がどのように動いているかを、参考に比較しているものです。
全く逆などということはありませんが、異なる値動きをしている、しやすい(傾向にある)ということを確認できればと思い、掲載しています。
当該期間中であれば、債券(BND、TLT)は最終的にプラスで終了していました。
IAUはゴールドですが、現時点で値動きは冴えませんが、こちらも独特の動きをしていることも確認できます。
その他参考(ドル円、米国10年債、VIX)
ドル円

期間中109円台〜110円台をレンジ内で推移している印象です。
経済指標や市場の値動きによるのでしょうが、どのように推移するのか、わたしには予測もできはしませんが注目はしています。
米国10年債

長期金利もこの期間でみれば横ばいですが、注目しています。
VIX

VIXも少し高まってきているようです、来週以降もどのように推移するのか注目しています。
9月は例年通りと言いますか、変動が大きな相場が予想されますし、「不透明感を嫌う株式市場は迷っている」ともとれそうです。
(外部リンク)米生産者物価指数、予想上回る伸び-サプライチェーンの混乱継続(2021/9/10 Bloomberg)
(外部リンク)【米国市況】S&P500種は5日続落、景気回復巡り不透明感強い(2021/9/11 Bloomberg)
市場は米国の変動に大きく左右された1週間だったということも確認できました。
このところ、下げ局面はしばらく訪れていませんし、まだ様子見ではありますが、積立投資は淡々と継続しつつ、9月相場の様子も注視しておきたいと思います。