こんにちは、おーです!
以前、弊ブログ内でご紹介させていただいた、バンガードETFの【VIG】と【VIGI】について、それぞれ連動する指数が変更になったようです。
以前はそれぞれ、「NASDAQ 〜」の指数に連動していましたが、今回から『S&P Dow Jones Indices』が展開する指数に変更となっています。
VIGの連動指数が変更になることは、以前、投資系You Tube「WATの投資でサイドFIRE目指すぞお!」を運用されているWATさんのご紹介動画で認識はしていましたが、同様にVIGIの指数が変更になることは知りませんでした。
今回、S&P Dow Jones Indicesからのプレスリリース文でそれぞれの指数変更の旨を改めて確認しましたので、ご紹介させていただきます。
S&P Dow Jones Indicesからのプレスリリース文は以下リンク先からご参照ください。
(外部リンク)S&P Dow Jones Indices Launches Dividend Growers Index Series(S&P Dow Jones Indicesより)
バンガードETF【VIG】と【VIGI】の連動指数が変更になっていました
指数の変更前後比較
VIGとVIGIが連動していた指数の変更前後比較は以下の通りです。
【VIG:変更前】 | NASDAQ US Dividend Achievers Select Index (NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス) |
---|---|
【VIG:変更後】 | S&P U.S. Dividend Growers Index (S&P 米国配当成長株指数) |
【VIGI:変更前】 | NASDAQ International Dividend Achievers Select Index (NASDAQ インターナショナル・ディビデンド・アーチバーズ・セレクト・指数) |
【VIGI:変更後】 | S&P Global Ex-US Dividend Growers Index (S&P 米国外配当成長株指数) |
下の写真①はVIGが連動するS&P Dow Jones Indicesの「S&P U.S. Dividend Growers Index」からの抜粋ですが、連動する商品としてVIGが掲載されています(2021/10/16)。
また、写真②にはVIGIの新たに連動する指数を同様に掲載しています。
【写真①VIG連動指数】
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(引用元:S&P Dow Jones Indices S&P U.S. Dividend Growers Index)
【写真②VIGI連動指数】
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(引用元:S&P Dow Jones Indices S&P Global Ex-US Dividend Growers Index)
上記S&P Dow Jones Indicesからのプレスリリース文で、2021年6月1日にこれら新たな指数の立ち上げと、それにあわせてバンガードが同指数を利用する旨も含めてブレスリリース文で発表されていました。
今回発表された「S&P Dividend Growers Index Series」に、VIGとVIGIが連動を目指すそれぞれの指数が含まれている形となっています。
VIG連動指数(変更後)の概要
今後、VIGが連動を目指す「S&P U.S. Dividend Growers Index」のざっくりとした特徴は以下のとおりです。
- 少なくとも10年連続で毎年一貫して増配する方針を貫いている米国企業のパフォーマンスを測定するように設計
- 構成銘柄は、浮動小数点調整後の時価総額(FMC)で加重平均
- 単一構成銘柄の加重上限は4%
- 不動産投資信託(REIT)は除外
- 流動性、3ヶ月間の一日当たりの取引額100万米ドル(現在の構成銘柄は50万米ドル)
- 配当の分析は毎年1月に見直し評価
- 毎年3月にリバランス(リバランス時の配当成長率レビュー基準日は12月の最終営業日)
- 年1回の再構成時に対象となるすべての企業を、表示された年間配当利回りでランク付け
- 高利回りの上位25%の適格企業はインデックスから除外
- 四半期(3/6/9/12月)にウェイトなどの確認・更新
- インデックス基準日は2006/3/17〜( SPUDIGUP)
VIGI連動指数(変更後)の概要
VIGIについてもご紹介しておきますが基本的な構成はほぼ一緒です。
連続増配年数の基準が緩和されており、投資対象先が違うという部分や、メソドロジーに書いてなさそうでしたが、VIGIでは不動産セクターも含まれているといった相違点があります。
(こちらのVIGIは「S&P Global Ex-US Dividend Growers Index」への連動を目指す)
青太字、下線部分がVIGとの相違点という認識(REITに関する記載は削除している)
- 少なくとも7年連続で毎年一貫して増配する方針を貫いている米国以外のグローバル企業のパフォーマンスを測定するように設計
- 構成銘柄は、浮動小数点調整後の時価総額(FMC)で加重平均
- 単一構成銘柄の加重上限は4%
- 流動性、3ヶ月間の一日当たりの取引額50万米ドル(現在の構成銘柄は25万米ドル)
- 配当の分析は毎年1月に見直し評価
- 毎年3月にリバランス(リバランス時の配当成長率レビュー基準日は12月の最終営業日)
- 年1回の再構成時に対象となるすべての企業を、表示された年間配当利回りでランク付け
- 高利回りの上位25%の適格企業はインデックスから除外
- 四半期(3/6/9/12月)にウェイトなどの確認・更新
- インデックス基準日は2006/3/17〜( SPGDIGUP)
連動指数の過去推移
S&P Dow Jones Indicesの商品ページ内で、VIG連動指数とVIGIの連動指数の過去10年比較ができましたので、参考に掲載しておきます。
Price Return:定期的な現金配当の調整なしで計算

VIGの方がパフォーマンスは優れる結果となっていますがいずれの指数も(当たり前ですが)右肩上がりです。
価格推移のみの表示ですがVIGの方は10年で約12%(VIGIは約7.7%)のリターンとなっていることが確認できます。
VIGが連動する指数の情報と現状の確認
S&P Dow Jones Indicesの商品ページ(ファクトシート)を確認したところ、上位10位までの保有銘柄と、セクター構成が確認できましたので、参考に掲載しておきます。
S&P U.S. Dividend Growers Indexの上位10保有銘柄
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(引用元:S&P Dow Jones Indices S&P U.S. Dividend Growers Index Factsheet)
上記に対し、一応、現在のVIG保有銘柄も確認してみましたので、参考に掲載しておきます。
弊ブログでは前回2021年6月にSCHDと比較するためにVIGの保有銘柄などを確認しましたので、その際の保有銘柄とも比較した形としています。
VIG上位20銘柄構成の現状(2021年9月 vs 2021年5月時点の比較)

余談ですが、VIGは保有銘柄が5月当時247銘柄から、2021年9月30日時点で268銘柄と増えていました。
上位20位以内ではORCLが23位へ後退、MRKは除外されているように見受けられました。
COSTとNEEが上位にランクインしています、多少の順位変動はありますが、その他現状では大きな変更はないように思います。
ちなみに、新たに連動するS&P U.S. Dividend Growers Indexの上位10保有銘柄が全て10位以内に含まれています。
続いてVIGのセクターについても現状を確認しつつ、過去紹介時と比較しておきます。
S&P U.S. Dividend Growers Indexのセクター構成
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(引用元:S&P Dow Jones Indices S&P U.S. Dividend Growers Index Factsheet)
以前のVIG連動指数では、上位が一般消費財や資本財でしたが、新たに連動する指数では情報技術、金融などが上位セクターとなっています。
これに対してVIG現在のセクター構成は以下のとおりです。
こちらも過去紹介記事との比較形式で掲載しています。

まだ資本財や一般消費財が上位を占めていますので、セクターはどうやら新たに連動するS&P U.S. Dividend Growers Indexへの完全移行はこれからではないかという印象です(最新情報として確認できたのは9月30日時点)。
このような大掛かりな変更には時間を要するということでしょうか。
次回リバランス時などでまた確認してみたいと思います。
VIGIが連動する指数の情報と現状の確認
VIGIについても同様の比較を掲載しておきます。
S&P Global Ex-US Dividend Growers Indexの上位10保有銘柄
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(引用元:S&P Dow Jones Indices S&P Global Ex-US Dividend Growers Index Factsheet)
VIGIの上位20銘柄構成(2021年9月 vs 2021年3月時点の比較)
VIGIは2021年5月に紹介し、データは2021年3月時点でした。
当時の保有銘柄と比較しておきます。

VIGIは保有銘柄が当時293銘柄から、2021年9月30日時点で366銘柄と増えています。
こちらも多少の順位変動はありますが、上位10位までの保有銘柄は新たに連動するS&P Global Ex-US Dividend Growers Indexと同一銘柄が保有されていました。
オレンジで塗りつぶしている銘柄は、除外されておらず全て21位以下に(かなり順位を落とした銘柄もありますが)保有されていました。
続いてVIGIのセクターについても現状を確認しつつ、過去紹介時と比較しておきます。
S&P Global Ex-US Dividend Growers Indexのセクター構成
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(引用元:S&P Dow Jones Indices S&P Global Ex-US Dividend Growers Index Factsheet)
VIGIは過去紹介時には情報技術が1位、資本財が2位となっていました。
新たな指数ではヘルスケア1位、情報技術2位など、セクター構成も異なってきます。
こちらも現状を確認しておきます。

こちらはVIGよりも順位変動や保有割合が顕著に確認でき、新たな指数S&P Global Ex-US Dividend Growers Indexへ徐々に移行しているような現状が確認できます。
個人的な感想、今後が楽しみになってきた

今回の指数変更で、個人的には今まで以上にVIG/VIGIに興味が湧いてきた感もあります。
配当利回り上位を除外するということで一定の制約を設けるなども新たに付加され、これからの推移が楽しみになってきたところです。
VIGは人気が高いですしETFでの購入に加え、PayPay証券で小額投資というのもありだと思いますし、これから(もしもの話)投資信託でも購入できるようになれば、さらに買いやすく幅が広がりそうですが、そのような時代が来るのでしょうか。
まだ、完全に移行がされていないように個人的には見受けられましたが、これからも長期の推移が楽しみです。
この記事がなにかの参考になれば幸いです。
それではまたっ!!