こんにちは、おーです!
本日は米国ETFのiシェアーズ好配当株式ETF【DVY】について、ざっくりご紹介させていただきます。
関連記事のご紹介【2022年2月27日時点】
記事の概要/投稿時期 | 件名(クリックで記事へジャンプ) |
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更新情報/2022年2月 | 【更新】DVY(iシェアーズ好配当株式ETF)2021年実績など |
【DVY】iシェアーズ好配当株式ETFのご紹介!
【DVY】iシェアーズ好配当株式ETFとは
DVYは2003年に設定、アメリカに上場された、運用開始から約17年が経過する歴史の長いETFです。
ティッカーシンボル | DVY |
名称 | iShares Select Dividend ETF (iシェアーズ好配当株式ETF) |
ベンチマーク | Dow Jones U.S. Select Dividend Index (ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックス) |
設定日 | 2003/11/3 |
ETF純資産総額 | 約1.6兆円 |
取引所 | NYSE Arca |
投資地域 | 米国 |
投資銘柄数 | 100 注1 |
経費率(年率) | 0.39% |
ETF売買ランキング | 第63位 注2 |
算出方法 | 配当加重 |
分配金など | 分配金あり、年4回(3/6/9/12月) |
運用会社 | ブラックロック |
注1:銘柄数は2020年2月14日時点のブラックロックホームページ組入銘柄数から引用
注2:ランキングは2021年1月末時点
連動指数ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックスとは
Dow Jones社(ダウ・ジョーンズ社)のインデックスで、米国株式のうち配当利回りの高い100銘柄で構成されています。
・個々の会社の重量は、10%または5倍のいずれか低い方に制限されている
・REATは除外
・1株当たり配当金が5年間の平均配当金以上であること
・5年間の平均配当性向が167%以上であること
・過去5年間の配当金支払い実績
・12ヶ月間の1株当たり利益(EPS)がマイナスではないこと
・浮動株調整後の時価総額が少なくとも30億米ドル(現在の時価総額は20億米ドル
構成員)
・3ヶ月間の1日平均出来高20万株(現在の構成銘柄は10万株)
・四半期ベースでは、インデックスの10%を超えるウェイトを持つ企業は、以下のように上限10%とし、超過重量を比例配分
などの特徴があります。
気になる方は以下のリンク先をご確認ください。
(外部リンク)Dow Jones Dividend Indices Methodology(英語サイト:PDF)
チャート
DVYの日足チャートです、記事作成時の株価は$103.26(2021年2月12日終値)
パフォーマンス推移
データは2021/1/31現在です。
年率(単位%)
1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 | |
トータル・リターン | -2.58 | 2.52 | 9.14 | 10.62 | 7.60 |
インデックス | -2.22 | 2.90 | 9.57 | 11.04 | 8.16 |
累積(単位%)
1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 | |
トータル・リターン | -2.58 | 7.74 | 54.89 | 174.48 | 253.85 |
インデックス | -2.22 | 8.95 | 57.92 | 185.04 | 286.48 |
年次(単位%)
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | |
トータル・リターン | 21.46 | 14.95 | -6.30 | 22.66 | -4.90 |
インデックス | 21.98 | 15.44 | -5.94 | 23.11 | -4.56 |
ここ3年程度の年次パフォーマンスは上下に大きくふれているのがわかります。
(参考)他ETFとのパフォーマンス比較
DVYの設定日(2003年11月3日)を起点として、高配当で比較可能なETFが見つからなかったので、同じブラックロックのS&P500連動ETFであるIVV(設定日2000年5月15日)と比較しました。

途中までIVVと競っていま。
一時期はパフォーマンスがIVVを超えていましたが、近年は大きく劣後する結果となっています。
またドローダウン(下落率)もIVVを超えており、下落相場ではより大きく下げることも想定されるので、注意が必要です。
(下落からの戻りも遅い傾向)
下のグラフは上記で長期比較しているETF同士の年間トータルリターン推移の状況をまとめたものです。
注:2021年は年途中(掲載2021年9月4日)であることにご注意ください。
(PORTFOLIO VISUALIZERから引用)
DVY,IVV年間トータルリターン 2004-2020年

2021年は途中経過ですが、IVVよりリターンが高いことが確認できます(2021年9月4日現在)
保有銘柄、セクター構成
保有銘柄とセクター構成のいずれもデータは2021年2月11日時点の情報を掲載しております。
DVYの保有銘柄 上位20社
2021年2月11日時点のDVY構成トップ20銘柄です。
他の高配当ETFではトップ20位に見られていないMOやPMなども見受けられます。

DVYの銘柄保有割合(円グラフ:%)
DVYの保有銘柄割合を円グラフで表示しています。
2021年2月11日時点の上位20銘柄が占める割合は約37%(上位10位≒21%、11位~20位≒17%)となっています。
注:現金などの保有も数に含めています(他のなかに含めて表示)ので、保有銘柄数100とは表示上の合計数があいませんがご了承をお願いします。

DVYのセクター構成割合(円グラフ:%)
DVYのセクター分類は、上位2セクターで約47%(3位のエネルギーまで入れると約56%)のシェアとなっています。
トップは金融で1/4以上を占めています、他の高配当ETFでも金融が1位のETFはありますが、占有割合はDVYがトップです。
2位の公共事業までで、約47%と半分近くを占めるのも他にない構成の特徴です。
指数設計の観点から不動産セクターはまったく入っていません。


分配金の推移、増配率の推移
これ以降(グラフ表示も含めて)の分配金に関する表示はすべて米国課税(10%)および日本国内課税(20.315%)控除前の金額になりますので、ご注意ください。
表示されている金額の約71%が手元に入金されるイメージでお考えください。
確定申告で外国税額控除の手続きをすれば、米国課税(10%)部分をある程度、取り戻す事は可能ですが、自身の収入に応じて取り戻せる金額は異なります。
DVY運用開始以降の分配金推移(一覧表)
DVYは3/6/9/12月に分配金を受け取ることができます。
DVY設定以降の定例(四半期)の分配金を一覧表にしたものは以下のとおりです。
注:定例と位置づけられない(特に分配開始初期の四半期ごとなどと判断できなかった場合など、不定期に出されているとこちらで判断した)分配金を除外しています。
弊ブログ独自の集計であることをご了承お願いします。

2009年の下落が非常に大きく見受けられます。
DVY運用開始以降の分配金推移(毎回受け取り分配金の推移)
株価と分配金(毎回)の推移は以下のとおりです。

DVY運用開始以降の分配金推移(年間受け取り分配金の推移)
1年間の分配金(年間合計)と、12月時点の株価を用いて表示しています。

リーマンショック後の減配が大きく見えてしまうので、コロナショックは微減といった感じですが、減配はしています。
DVY運用開始以降の株価と分配利回りの推移
2021/3/16日現在(2021/3/15終値$115.39)と直近4回の分配実績から算出した結果は3.05%程度です。
注1:目安程度にお考えください。
注2:この分配金利回りは紹介記事作成時点の内容です。最新の参考目安については、下の「増配率と分配金実績、株価と利回り推移 2021年vs2020年」の欄に掲載しています。

DVYはこの分配利回り推移から、だいたい3~3.5%程度で推移しているイメージでしょうか、VYMより若干高めに推移しているようです。
DVY運用開始以降の増配率推移(1年、3年、5年、10年、トータル)
DVYの増配率を計算した結果、以下のようになりました。
注:私的に計算した値となりますので、正確性を保証するものではありません。数値の妥当性については他サイトと比較していただくなど自身で別途、検証していただくようにお願いします。あくまで参考程度にご覧ください。

参考に年合計の分配金と増配率の推移グラフを下に掲載しておきます。
(視認性をあげるため、分配金初期の桁外れな値は除外していることもあります、ご了承ください)
分配金年合計($)と1年増配率(%)

分配金年合計($)と3年増配率(%)

分配金年合計($)と5年増配率(%)

分配金年合計($)と10年増配率(%)

増配率と分配金実績、株価と利回り推移 2021年vs2020年 (2021年12月分配金後)
2021年と2020年を比較した増配率(%)と、各年の分配金実績を以下に掲載しています。
また、直近株価($)と分配金利回り(%)も参考に掲載しています。
注:とくに分配利回りは、ご自身で他サイトなどを含めて改めてご確認ください(あくまで参考目安程度にお考えください)

個人的な感想

一時期までS&P500と競うパフォーマンスでしたが、DVYはセクター構成に大きな偏りもありますので、現在の相場では差がついてしまう結果となっています。
また、経費率が他のETFと比較して高めということなどもあり、そこまで話題に上がっているように見受けられません。
DVYは配当性向なども考慮し企業の継続的な成長にも着目したETFということですので、長期でみればまだまだ成長が期待できるETFなのではないかと思いますが、やはりセクターなどの偏りが大きいことなども含め一長一短、どのように考えるか投資家の好みが分かれそうです。
わたしは現時点で購入することはなさそうですが、高配当銘柄群の比較対象としてウォッチしていこうと思います。
ざっとVYM、HDV、SPYD、今回のDVYと高配当ETFをご紹介してきましたが、この記事がなにかの参考になれば幸いです。
それではまたっ!!