こんにちは、おーです!
米国ETFの2022年第2四半期(6月)分配金が出ました。
弊ブログで「高配当系ETF」に分類しつつ、過去にご紹介した以下の各ETFについて簡単に概要をまとめておきます。
注:毎月分配ETFは、比較のため他の四半期分配ETFと同じように3ヶ月スパンで区切った集計結果を表示しています。
【対象ETF】
- VYM:バンガード・米国高配当株式ETF
- HDV:iシェアーズ・コア米国高配当株ETF
- SPYD:SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF
- DVY:iシェアーズ好配当株式ETF
- DHS:ウィズダムツリー米国株高配当ファンド(毎月分配)
- SPHD:インベスコ S&P500 高配当・低ボラティリティETF(毎月分配)
- SCHD:Schwab 米国配当株式ETF
【参考:2022年6月】VYM/HDV/SPYD/DVY/DHS/SPHD/SCHD分配金実績
VYM/HDV/SPYD/DVY/DHS/SPHD/SCHD+VOOの2022年 年初来実績推移
高配当ETF、2022年の年初来推移を参考に確認しておきます。
比較用としてVOO(S&P500)も表示しています。

(下落が抑えられている順に表示)
- HDV:-1.10%
- DHS:-1.65%
- SPHD:-3.24%
- DVY:-5.02%
- SPYD:-6.58%
- VYM:-9.49%
- SCHD:-11.14%
- VOO:-19.41%
ということで、高配当ETF群はVOOよりも2022年の年初来推移が安定している(市場で注目度が高い)状態が続いていると捉えられそうです。
HDVやDHSなどは-2%以下の下落と下げ渋っており、現相場に適している銘柄群で構成されているとみることもできます。
また、SPHD(国内で手軽に買えませんが)も検討していますし、DVY、SPYDも2021年以前のパフォーマンス不振時期が嘘のように堅調な推移と捉えられます。
セクターローテーションなどを考えると、長い目でみれば趣の異なる高配当ETFを複数保有するのもある意味では分散ができると捉えられます。
ニーズに応じて組み合わせを考えるのも面白いのでしょう。
2022年はまだしばらく、このような相場が続くのか、引き続き注目です。
VYM:バンガード・米国高配当株式ETF
VYMの6月分配金は$0.8479、前年同月比(単回)の増配率は+12.71%でした。

上期は3月に続き、増配基調継続、しかも2桁増配です。
高配当ETFとして比較したなかで、2022年の年初来株価としては下から2番目のパフォーマンスでしたが、分配金成長は引き続き頼もしい状況が続いています。
個人的にはもっともっと下落してほしいところですが、この市場ではニーズが多すぎてなかなか大きくは下げてくれません。
下期あと2回で$1.586以上の分配金実績となれば、めでたく12年連続の増配となりそうです。
過度に期待は禁物ですが、上期で2回とも前年を超える推移を示していることや、VYMの実力を考えれば「年間での12年連続増配着地」達成の可能性は十分にありえるのではないかと考えています。
国内で手軽に購入できる高配当ETFとして、わたしが現状で個人的に興味を持っている唯一のETFとして、個人的に今後も推移が非常に楽しみです。
HDV:iシェアーズ・コア米国高配当株ETF
HDVの6月分配金は$0.5697、前年同月比(単回)の増配率は-29.69%でした。

ホルダーの方には、なかなかインパクトのある減配ではなかったのでしょうか。
しかも上期2回とも2桁減配基調は、株価が堅調なだけに人によっては、なかなか心理的ダメージもありえそうです。
ただ、年間でどうかなので、1回あたりのプラスマイナスを気にしてもしょうがないとは思いますし、株価は堅調なので、このあたりは俯瞰しての捉え方次第といえそうです。
2022年の年初来推移は一番堅調でしたし、直近複数回の分配金が低調な状況が続く原因はよくわかりません。
知るすべもありませんが、信じて投資をしたのなら、引き続き暖かく見守るしかすべはありません。
HDVが2022年の年間を通じて増配で着地できるかは、下期2回で$2.1685以上を出せるか?にかかっています。
個人的には?がつきそうな現状の推移にも見受けられますが、下期の巻き返しはあるでしょうか。
(あくまで個人的な趣味ですが)HDVはアクティブなETFなのにパフォーマンスが微妙に感じてしまい、個人的にはあまり好んでいません。
同じアクティブなら投資の方向性は違いますが、モメンタムETFのMTUMがわたしには非常に興味深く、長期保有してみたいETFです。
色々な趣味嗜好が投資家で異なるところも、これまた面白いところです。
SPYD:SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF
SPYDの6月分配金は$0.4050、前年同月比(単回)の増配率は+1.53%でした。

上期は2回ともプラス推移ですが、プラス幅は思ったより小さいです。
VYMなどと比べ現相場以前はパフォーマンスで劣ってきたSPYDも、2022年は底堅い値動きですが、上期の分配金はそこまで目を見張るものではありませんでした。
SPYDも色々となかなかクセが強すぎて、将来的な株価の値上がり、将来的な分配金の成長という点で、個人的な評価として疑問符がつくので買い向かう気にはなれません。
現状の高配当がほしいのであれば選択肢かもしれませんが、総合的に投資初心者には難しいETFだと思っています。
買う時期の選定眼、下落相場で買い向かう胆力、株価や分配金の低迷期を凌ぐ忍耐力、将来的に株価や分配金が成長する可能性など、VYMなどと比べてかなりホールドのハードルは高いという印象(あくまで個人的な感想)です。
ちなみに、SPYDが2022年の年間を通じて増配着地できるかは、下期2回で$0.4916以上を出せるかにかかっています。
前年並みの分配金がだせれば達成できそうですが、昨年は第4四半期単回で-78.96%の大幅減配をしたこともあり、過度に期待するのも禁物かと思います。
下期も安定した推移となるのか、ある意味で注目です。
DVY:iシェアーズ好配当株式ETF
DVYの6月分配金は$0.8670、前年同月比(単回)の増配率は-12.71%でした。

上期2回ともマイナスでしたので、こちらも株価推移とは異なり、分配金が冴えない原因はよくわかりません。
DVYは現相場に入る前は低調な株価推移が続いてきた印象ですが、セクターローテーションで注目度が高くなっているETFという認識です。
永遠に同じものたちが買われ続ける相場がないこと、時代に応じた投資先があるということを改めて認識させられます。
このような点で注目しているETFです。
上期は思ったより分配金が冴えませんでしたが、下期に注目したいと思います。
DHS:ウィズダムツリー米国株高配当ファンド(毎月分配)
DHSの6月分配金は$0.3950、前年同月比(単回)の増配率は+43.64%でした。

HDVやDVYなどとは異なり、こちらは株価推移と同様、直近分配金も堅調な推移が続いているように見受けられます。
とくに4月以降の3ヶ月は、前年同月比(単回)+40%以上を維持しています。
他のETFと同じように3ヶ月スパンで区切った集計結果は以下のとおりです。

1-3月トータルでみれば-47.31%、4-6月トータルでみれば+51.64と、上期はアップダウンが激しかったことが確認できます。
DHSはHDVに次いで2022年の年初来株価推移は堅調でした(-1.65%)。
下期(毎月分配なのであと6回)で$1.5116だせれば年間増配で着地となります。
下期も期待できそうですが、どうなるでしょうか。
株価推移とあわせ注目していきたいと思います。
SPHD:インベスコ S&P500 高配当・低ボラティリティETF(毎月分配)
SPHDの6月分配金は$0.1418、前年同月比(単回)の増配率は+17.38%でした。

DHSと同様、SPHDも4月以降の3ヶ月は特に堅調で、前年同月比(単回)+10%以上を維持しています。
SPHDは過去実績で株式分割が明確に確認できませんでしたが、多分、2021年1月前後に株式分割がされているものと考えられます。
(分配金推移が2021年〜2022年2月までずっとマイナスだった経緯などから推定)
2022年3月以降は分配金推移もプラスに転じ、株価パフォーマンスとあわせ、注目を集める推移となっています。
SPHDも毎月分配なので、他のETFと同じように3ヶ月スパンで区切った集計結果は以下のとおりです。

2022年は現時点で堅調な推移が確認できます。
下期(毎月分配なのであと6回)で$0.7106をクリアすれば年間増配で着地となります。
2022年上期の推移をみると下期も期待できそうです。
SPHDはS&P500銘柄群のなかで高配当・低ボラティリティ戦略に沿う銘柄をピックアップする非常に興味深いETFです。
日本では簡単に購入できませんが、海外YouTuberも紹介されることが多く、世界でみれば(購入できる国では)それなりに名前が知られたETFのようです。
投資環境が劇的に改善されてきた日本でも、今後さらに選択肢が広がっていけばいいのですが。
SCHD:Schwab 米国配当株式ETF
SCHDの6月分配金は$0.7038、前年同月比(単回)の増配率は+30.43%でした。

日本では名が知られていませんが、このETFを購入できる世界的にみると、非常に注目度が高いETFです。
上期は3月に続き、増配基調継続、しかも2桁増配です。
高配当ETFとして比較したなかで、2022年の年初来株価としてはVYMを超えワーストのパフォーマンス(-11.14%)でしたが、そんなことは大した問題ではありません。
問題なのはこの超優良ETFが日本で手軽に購入できないということです。
何よりこのETFを買える国が羨ましい限りです。
分配金成長は引き続き頼もしい状況が続いていますし、2011年の設定以降、年間で一度も減配した実績はありません。
下期2回で$1.0276をクリアすれば年間増配で着地となります。
このETFの安定感なら、よほどのことがない限り、2022年も年間増配で着地するのではないか?というのが個人的な感想です。
非常に注目度高く将来性が引き続き楽しみなETFです。
(弊ブログ調べ)単回で過去実績に対し分配金がマイナスだった回数
- SCHDが単回で過去実績に対し分配金がマイナスだったのは、直近では2018年の第一四半期
- SCHDはそれ以前を含めても計5回しかマイナス分配だったことはない
- 優良なVYMでも2018年以降に過去実績に対し分配金がマイナスだったことが4回あり
- VYMについてSCHDの設定以降で時期をあわせてカウントすると、SCHDとは異なる時期に計5回のマイナス分配があったが、頻度はSCHDと同程度でVYMも優秀な推移だった
SCHDはVYM並の高配当でありながら、連続増配という観点からの銘柄選定も取り込んでおり、設定以降パフォーマンスでは連続増配のVIGですらアウトパフォームしています。
また、その他わたしが個人的に注目している増配なども含めてクオリティにも着目したDGRW設定来でも、同程度のパフォーマンスを示しています。
高配当ETFのなかで比較的株価成長も期待できると言われるVYMですが、SCHDはVYMと同程度の高配当かつ株価成長のパフォーマンスがVYMを超えてきます。
VYM以上に両取りできる超優良ETFとして本場の米国などでも非常に人気が高いETFです。
日本で手軽に(特定口座で)、世界でも注目されているSCHDを購入できる日が来ると信じて、これからも引き続き弊ブログでは注目していきます。
(まとめ)紹介した高配当ETF 2022年上期 増配率一覧
最後に上記でご紹介した各ETFの前年同月比(単回)との比較結果を一覧表で掲載しておきます。
(毎月分配の青字部分は比較時期あわせるため1-3月、4-6月を合算で計算)

- 株価パフォーマンスのわりに分配金、増配率は冴えないHDV、DVY
- 株価パフォーマンスは他より相対的に下回ってはいるが増配基調のVYM、SCHD
- 上期に続いて下期の推移も注目されるDHS、SPHD
- 下期に引き続き安定した推移をするか注目のSPYD
として上期をまとめておきます。
引き続き、下期も楽しみながら投資をしていきましょう。
それではまたっ!!