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【感想】Search Inside Yourself(サーチ・インサイド・ユアセルフ)仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

こんにちは、おーです!

 

本日は「Search Inside Yourself(サーチ・インサイド・ユアセルフ)仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法」という本の感想をご紹介させていただきます。

 

  • これから瞑想に取り組んでみようかと検討されているかた
  • 瞑想にどのような効果があるのか、実践方法を含めて知りたいかた
  • すでに瞑想に取り組んでおり、さらに瞑想を深めたり、継続のモチベーションなどを上げたいかた

 

個人的には、上記のような様々なかたに学びのある一冊ではないかと思います。

 

【感想】Search Inside Yourself(サーチ・インサイド・ユアセルフ)仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

全体を通じて

本書はグーグルでエンジニアをされていたチャディー・メン・タンさんによって書かれ、2012年に宝島社から発行された「サーチ!富と幸福を高める自己探索メソッド」(絶版)を邦題を改めて復刊、訳の一部を修正するなどにより発行された本となります。

 

著者のチャディー・メン・タンさんは、かのグーグルで優秀なエンジニアでしたが、マインドフルネス瞑想に魅了され、マインドフルネス瞑想のプログラム(Search Inside Yourself、略してSIY)を作り、世界に紹介されています。

 

本書はざっくりいうと、マインドフルネス瞑想を通じて自分自身と向き合い、他人とも向き合うための本です。

 

書籍内では、マインドフルネス瞑想の具体的かつ様々なエクササイズ方法を詳細に紹介されていますし、なかなか伝えることの難しいマインドフルネス瞑想という概念を、例えを交えながら、噛み砕いてわかりやすく紹介されています。

この本1冊からでも様々なシチュエーションに応じたマインドフルネス瞑想に取り組むことができます。

 

本書を読んだわたしの感想をざっくり以下に記します。

  • マインドフルネス瞑想を難しく考えなくてもいい
  • マインドフルネス瞑想に失敗はない
  • いつ、どこででも、取り組める方法がある
  • 瞑想に取り組むことで人生との向き合い方を変えるきっかけにできる
  • マインドフルネス瞑想は怪しくないし、むしろ取り組んでみる価値のあるものである
  • もし、ないものではなく、あるものにフォーカスできたら・・・

 

わたしはすでにマインドフルネス瞑想に少しだけ取り組んでいますが、全体を通じたわたしの感想は、読んでおいて損のない、新たな気付きも得られた1冊でした。

マインドフルネス瞑想を実践していく限り、読み返していこうと思っています。

 


それでは、上記で箇条書きした感想を以下に掲載させていただき、本のご紹介とさせていただきます。

 

マインドフルネス瞑想を難しく考えなくてもいい

瞑想しているイメージの写真

本書では様々なマインドフルネス瞑想の手法が紹介されています。

これらの手法を全て取り組むことは、なかなか難しく考えてしまいますが、マインドフルネス瞑想自体の視点はシンプルです。

マインドフルネスは、どこか別の場所に行くことではなく、今すでにいる場所に完全に存在し、その完全な存在と意識の力を、今この瞬間に認識することなのだ。したがって、メンのプログラムは、実際には探るというより見つけるプログラムと言うほうが正しい。それは、すでにあなたのものであるあなたの存在の全貌を、発見し、取り戻し、明らかにし、続いて体系的な修養と練習を通して育み、それに磨きをかける。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.230-234). Kindle 版.

 

まさに本書の題名にもあります「サーチ・インサイド・ユアセルフ=自分の中を探す」取り組みがマインドフルネス瞑想のシンプルな原点と認識してもいいと思います。

 

自分の中に集中していくことで自分と向き合うこと、その結果として自分を含めた他者への思いやりにもつなげていくことができる、といったイメージでしょうか。

定期的に瞑想し始めてから数週間か数か月たつと、活力が増し、心が穏やかで明瞭になり、喜びに満ちあふれ、具合が悪くなる回数が減り、微笑むことが増え、そのために社会生活が改善し、自分におおいに満足する。しかも、汗を流す必要さえない。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.842-844). Kindle 版.

 

たしかにこのような思いに到達するのには時間がかかったり、実現が難しい点はあるでしょうが、マインドフルネス瞑想という取り組み自体を難しく考える必要はないと思いますし、本書でもそのことを改めて認識することができました。

 

マインドフルネス瞑想に失敗はない

物思いに耽っている写真

わたしはこのことを本書で読んで、改めてハッとさせられました。

瞑想の取り組みを継続しているのですが、仕事のことや日常のことなどが常に頭をよぎり、よく雑念が浮かんでしまいます。

瞑想に意識を戻してもまたすぐ・・・といった感じで、取り組んでいてもなかなか集中できないことなど日常茶飯事です。

 

こうなると、自分をダメだと卑下してしまいがちですが、この経験ですらも取り組みの一環であることを改めて認識することができました。

さまよう注意をもとに戻すこのプロセスは、筋力トレーニングで筋肉をぎゅっと収縮させるのに等しい。これはけっして失敗ではなく、成長のプロセスであり、強力な心の「筋肉」を発達させているのだ。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.876-878). Kindle 版.

 

マインドフルネス瞑想に取り組むこと自体が成長へのプロセス、訓練と考えを改めることができましたので、これだけでも取り組みを続けるモチベーションに大いに貢献してくれる一文でした。

 

いつ、どこででも、取り組める方法がある

歩いているイメージの写真

マインドフルネス瞑想というと、座禅などのように足を組んで小難しく取り組まなければいけないといったイメージがあるかと思います。

ですが、本書ではケースバイケースに応じた様々な取り組みの手法が紹介されていますので、全てとは言わなくても、自分にあったやり方を導入してみることを検討するきっかけとして利用することも可能です。

 

わたしは瞑想アプリを利用し、椅子に座って行なう方法をとっていますが、歩きながら行なうなどの方法はアプリでは紹介されていませんでしたので、本書で新たな気付きを得ることもできました。

 

一例ではありますが、歩きながら行うことができるのであれば「いつ」、「どこでも」、「思い立ったときから」取り組むことができます。

日中のウォーキングなどでも、生活の中の歩行でも、意識して瞑想の訓練ができるということになりますので、普段の生活に取り入れるという手法も活用できれば、より取り組んで見るハードルはグッと下がるようにも思えます。

 

マインドフルネス瞑想をしながら座っているときに経験する穏やかで明瞭な心は、とても素晴らしいが、日々の暮らしの中でその心を意のままに引き出せるようになって初めて、人生が変わる。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1106-1108). Kindle 版.

 

一つの方法に固執せず、本書で紹介されているような様々な手法を試してみて、自分にあった内容で自分なりの取り組みとして継続していくことで、より取り組みやすさも向上するのではないかと個人的には思います。

 

本書で紹介されているように、普段座って取り組む瞑想以外にも、活動中もおだやかな意識を維持、広げていくことができれば、それだけでも自分や、接してくれる周りの人を含め、人生の質を大きく向上することに繋げていくことができるのではないでしょうか。

 

マインドフルネス瞑想は怪しくないし、むしろ取り組んでみる価値のあるものである

瞑想しているイメージの写真

注意を自分に(自発的に)向ける訓練を積むことができるマインドフルネス瞑想は、怪しいものではありませんし、誰かに迷惑をかけるものでもないと思います。

 

マインドフルネスは、あなたが人生で学べることのうちで、とりわけ重要かもしれない。だが、そう言っているのは私だけではない。近代的な心理学の父、ウィリアム・ジェイムズは次のように言っている。そして、さまよう注意を自発的に繰り返し引き戻す能力は、分別や人格、意志の根源にほかならない。それなしでは、いかなる者も自分の主とは言えない。この能力を育む教育は卓越した教育だろう。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1096-1100). Kindle 版.

 

本書ではこのような能力を伸ばすことは、「卓越した教育で学びうる最良のもの」といった表現をされていますが、自分に集中する訓練、ひいては自分の人生に集中するための訓練とも言えると思います。

もしこういった能力を伸ばすことができれば、より自己肯定感も高められ、人生を豊かにしていくことができるのではないでしょうか。

 

もし、ないものではなく、あるものにフォーカスできたら・・・

瞑想しているイメージの写真

筆者は本書のなかで、自身の過去を紹介されています。

若いころの私は、当然とても不幸せだった。何も良いことが起こらないと、基本設定によって不幸せになった。ところが、今はまったく逆だ。何も悪いことが起こらないと、基本設定によって幸せでいられる。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.509-511). Kindle 版.

 

わたしも筆者と同じように「いいことが起こらないと幸せではない」といった、ないものねだり的な基本スタンスでした。

ですが、すでにあるものに目を向け、自分に目を向けることで、少しずつではありますが、意識の変化が起こっているようにも感じています。

 

今では「何も悪いことが起こらないと、基本設定によって幸せでいられる」という著者の意見に強く同意します。

すべてをこのようなスタンスでというのは、なかなか難しいかもしれませんが、マインドセットが少しでも変わることで人生をより良く過ごすことができれば、とても豊かで、より幸せに日々を過ごすことができるのではないでしょうか。

 

自分に集中することで、より人生を大切に思えたり、関わってくれる人を大切に思えたりすることにつながれば、人生の質を高められないわけはないと思います。

マインドフルネスはほかのものを何ひとつ変えずに私の幸せを増すことができる。私たちは、痛みがないこと、日に三度食事をすること、Aという場所からBという場所まで歩けることなど、人生の苦でも快でもない事柄の多くはごくあたりまえのことだと思っている。だが、マインドフルな状態では、これらが喜びのもとになる。もうあたりまえだと感じていないからだ。

チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート. サーチ・インサイド・ユアセルフ 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1137-1140). Kindle 版.

 

神秘的な空を見上げている写真

自身の意識改革などといった、マインドフルネス瞑想の効果はすぐに目に見える形では現れませんが、根気よく続けていくことで、きっと人生の豊かさに繋げられると信じて、これからも継続していきたい、そう思わせてもらえた本でした。

これからも機会あるたびに読み返しては実践を繰り返して、少しでも身につけていきたいと思います。

 

以上、簡単ですが本を読んだわたしの感想をご紹介させていただきました。

 

 

マインドフルネス瞑想が人生をより良くするための取り組みとして、これからも取り組みを継続するモチベーションにつなげることのできた1冊となりました。

マインドフルネス瞑想は、わたしには意味のあるものであると改めて認識することもできました。

 

まだまだ、全く瞑想をものにできていないわたしが紹介するのもどうかと思いましたが、より深い気付きを与えてくれた1冊でもありますので、同じように瞑想に取り組んでおられるかた、これから取り組んでみようと考えておられるかたの、なにか参考になれば幸いです。

 


それではまたっ!!