こんにちは、おーです!
本日は「サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット」という本の感想をご紹介させていただきます。
【感想】サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット
書籍の紹介
本書は、「サイコロジー・オブ・マネー=お金の心理学」という観点から、人間の心理面が与える多大な影響を考慮してお金と付き合っていくことの大切さを教えてもらうことができます。
著者は、ベンチャーキャピタルのパートナーかつ、投資アドバイスメディア(モトリーフール、ウォール・ストリート・ジャーナルなど)の元コラムニストのモーガン・ハウセル氏です。
お金のプロが、心理面について書いている本ということで、深い洞察から得られた知見と、わかりやすく噛み砕いた解説で、一生使うことのできる、新たな気づきを与えてくれる一冊です。
頭のいい人だけが富を築けるわけではない

本書は、お金と人生をかけて正しく付き合うには、頭の良さや出身、学歴などで差がつくのではなく、知識と行動が大切ということを教えてくれます。
かりに優秀な学校を卒業し、優秀なキャリアを築いている人が、たとえ賢くても(一時的に稼いでも欲や見栄などのエゴを出すことで)資産を失う人もいる。
逆に、ごくごく普通の一般的な教養をもつ人でも、お金に対する正しい知識やマインドを持ち、お金が与えてくれる恩恵などを理解し、どのように行動するかを知り、それを実践すれば資産を築くことはできる。
感情のコントロールができる、できないのほうが、優秀さなどよりもよっぽど大切です。
金融の世界では優秀か否かが大切なのではなく、たとえ今は財産がなくとも、この本から得られるような知識や気持ちの在り方、お金との付き合い方などを踏まえ、忍耐強い行動ができるか、できないか。
この違いが将来に実を結ぶか、現状維持のままかを隔てる大きな境界となりそうです。
この本に書かれている「サイコロジー・オブ・マネー=お金の心理学」を学んでおくことは、(有形な)目に見えたり測定したりできるもの以外の、人生やお金との付き合い方に深く関わる、(無形な)人間の心理を理解しておくために非常に有用であると感じます。
誰かがおかしいわけではない

わたし達は異なる環境で生まれ、異なる価値観を教えられ、感じながら育ち、異なる文化の中で日々、生活をしています。
バックグラウンドがそれぞれ異なるということは、(例えば)わたしの行動は傍から見たら間違っているように見えるかもしれません。
ですが、それはわたしには間違いでもなんでもなく、正しい選択だということが十分にありえます。
ある人から見たらリスクの高い(高く見える)行動も、ある人には許容範囲の行動であることが往々にしてありえるということです。
自分の見える範囲のことを把握していることが、すべてを理解していることに繋がるわけではないのに、すべてを理解した気になってしまっているということも往々にして起こりえます。
誰もが(自分なりに)正しいと考える思考に基づき判断、行動をしている。
本書では時代が違う、生まれた環境が違うなどの要因が、その後の価値観に大きな影響を与えることも述べられています。
このように人のお金に対する見方は、事情が異なる世界(世界観)で構成され、選択肢の捉え方が異なり、取られる行動の違いなどへ結びついていきます。
自分の経験から得られた自分のオリジナルフィルターを通した世界では、誰かがおかしいということはなく、だれもが正しいと解釈した行動をとっていると理解したほうが賢明です。
運の存在も理解しつつ見習うべき部分はどこか

運の存在は明確に存在するでしょうが、その判定を行うことはできません。
同じような環境にいる人でも、時と場合により、全く違った将来に結びつくことがありえます。
一人は成功し、一人は失敗する。
誰かは称賛され、誰かは批判される。
わたし達が普段、目にしている事例(成功者、失敗者の事例)から教訓を見出そうとしても、再現性のある部分はどこかを正確に判断することはできません。
成功者の事例を見習って、失敗者の事例に陥ることがあるかもしれません。
このような極端な成功、失敗事例はよく取り上げられ、話題になりやすく目を奪われがちです。
ですが、実際の学ばなければいけない教訓は、数多くの成功と失敗事例からの共通するパターンであり、極端な例に目を奪われて足元をすくわれないように注意しなければいけません。
行動(結果)の成果は、表裏一体であることを理解しつつ、極端な例を参考にしないよう、注意する必要があることを教訓として学ぶこともできます。
また、成功者などのアドバイスにも注意しなければいけません。
そのアドバイスは、わたし達が求めている時間軸に沿って適用できそうなアドバイスかどうかを考える必要があります。
短期的な視点にたってのアドバイスなのか、長期的に照らし合わせても問題ないアドバイスと捉えることができるのか。
(仮に良かれと思って提案してくれたとしても)時間軸の異なる視点に立っている人のアドバイスには、十分に気をつけることが大切です。
お金で得られる恩恵を若いうちから知っておいたほうがいい

お金で得られる恩恵を深く考えたことがあるでしょうか。
恥ずかしながら、わたしは40代になるまでそのようなことを考えたことはありませんでした。
また、足るを知るという考えも持っていませんでした。
収入は湯水のように使い、その時の欲求を満足させる。
このような生活で、お金とは入ったら使ってモノに変えてしまうことが当たり前のように考えていました。
自分の欲望に駆られ、いつまでもモノばかりを追いかける生活では、いつまでも満たされることはありません。
この考えに早く気づき、いつ行動を変えられるかが分かれ道です。
貯金がある程度あれば、仕事を少し休んでも影響がないかもしれません。
もう少し多ければ、より長く仕事を休んで好きなことができるかもしれません。
さらに多ければ、仕事をやめてもいいかもしれません。
もっと多ければ、一生の生活に困ることはないかもしれません。
このようにしてお金があることで得られた「自分の人生の時間」をどのように活用するかは、最終的には個人の自由です。
好きな人たちと、好きな時間に、好きなことをする。
お金で得られる究極のメリットは「人生を自分でコントロールすることができるという充実感と、それにより得られる自由な生活」です。
ここに若いうちから気づけていれば、取る選択肢や行動も大いに変えることができるでしょう。
個人的な感想、お金について俯瞰して考えることを教えてくれる名著

本書は、さまざまな人間心理(欲望、不安、楽観など)に焦点を当てて、お金と賢く、豊かに付き合うための知識を教えてくれます。
お金と上手に付き合うには、お金に対するさまざまな感情を知り、向き合い、自分なりの正しいと思われる行動を取れるように知識を深める必要があります。
たとえ、金融に疎くてもマインドを整えて行動すれば、裕福になれることを教えてくれます。
たとえ少額からでも、お金を働かせることで得られる恩恵の「複利」を学ぶこともできます。
お金のスキル(知識)を身につければ金銭的にも、精神的にも、裕福になれる可能性は高まりますし、その知識は一生の財産になります。
運も左右することを認識しておき、知っているだけではなく、どのように行動するかが成否を分ける(いかに人間の心理が深く関わっているか認識しておくべき)ことを教えてくれます。
心理的な要因から、人は知っていることと実際に取る行動は必ずしも一致しないこともあることがわかります。
時間軸を意識して知識を仕入れたり、思考したりすることの大切さを教えてくれます。
(よく失敗する初心者にありがちなあるあるですが、時間軸を意識せず他人のアドバイスを鵜呑みにすると失敗することもありえるでしょう)
お金について書かれた本は、どちらかというと実践編に観点が行きがちです。
ですが、実践編は成功者のバイアスが大きくかかっていることも理解しておく必要がありますし、このような注意点も本書から学ぶこともできます。
この本はできれば家族全員が読んで(家庭でも、個人でも)、実践したほうがいいように考えますが、最低限、家計を管理される方だけでも読むことをオススメしたいです。
人生を通じて少しでも豊かな生活が過ごせるために、このような考え方を学んでおくことは、かけがえのない財産になりえます。
何度も読み返したいと思える、生涯を通じて取り入れることができる、有用な名著だとわたしは考えます。
(わたしは読んですぐ、もう一度読み返してしまいました。それぐらい重要なことが書かれている本だと認識しています)
気になる方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
この記事がなにかの参考になれば幸いです。
それではまたっ!!