こんにちは、おーです!
本日は「インデックス投資は勝者のゲーム 株式市場から利益を得る常識的方法」という本の感想をご紹介させていただきます。
- 将来に備えた資産形成などに励んでいきたいが、なにを購入すればいいのか悩んでいる
- 資産形成に取り組んでいるが方向性が定まらず悩んでいる
- 世界的に権威がある人の書いたわかりやすい本を読んでみたい
- 長期投資を成功させ、資産を育てたい
個人的には、上記のような様々なかたに学びのある一冊ではないかと思います。
【感想】インデックス投資は勝者のゲーム 株式市場から利益を得る常識的方法
全体を通じて
本書はバンガードグループを創設したジョン・C・ボーグルさんの著書です。
投資界で資産運用会社のバンガードを知らない人は少ないのではないでしょうか。
インデックス投資をはじめて市場に導入し、投資の世界に変革をもたらしたボーグルさんが個人投資家へ向けて、投資の世界で利益を獲るための具体的な内容を、平易な表現でわかりやすく書かれています。
インデックスファンドの優位性を再確認できる

なにはともあれ、インデックスファンドを作った先駆者の方が、インデックスファンドの優位性を様々な資料を用いて説明されています。
ここまで信頼に値する考え方を目にすることができるのは、なかなかないのではと思います。
このような先駆者の貴重な情報を、本という形でたった2千円程度で得られることを嬉しく思います。
インデックスファンドを通して、市場全体を買ってしまうことは、個別株やセクターなどの偏った選択をした場合の「選択ミス」というリスクを排除することができ、取りこぼしをなくすことができます。
個別銘柄を選択することによるリスクは、選定した銘柄自体がパフォーマンスの悪いリスクもあれば、選定しなかった銘柄のパフォーマンスが良すぎる(投資していないことで取りこぼす)リスクもあるでしょう。
セクターにしても同様です。
ですが市場全体をまるっと購入してしまえば、すなわち上記のような個別選定したことによるリスクを取り除くことができます。
あと残るのは「市場全体のリスクのみ」となりますので、株式市場の変動のみを引き受ければいいということになります。
市場全体というリスクだけでも十分大きいのに、これ以上、銘柄選択のリスクなどをあえて取る必要があるのでしょうか、という点については自問するに値する命題だと思います。
また、一時的に上昇した個別株、セクターなども、長い目でみれば平均回帰の法則に従い、栄枯盛衰を繰り返す可能性が高いことも考えられます。
このようなリスクと追加のコストなどを支払ってまで、あえて個別銘柄やセクターに投資をすることに対して、自分の中で今一度、考えるきっかけにもできます。
企業が稼いだリターンは、株式市場のリターンへ転換されるのであれば、市場全体をまるっと買って、あとはとにかく保有を続ける、これだけで富を築いていくことができます。
そして何より将来、明日でさえどうなるかわかりません。
10年後などもっと不確実な将来、どのような状況が待ち構えているか知る由もありませんが、分散をしていることで落とし穴にハマってしまうことを防ぐことができ、乗り越えることもできると思います。
私達が確実に支払うものの大きさを知ることができる

私達が投資の世界で確実に支払うものの一つに証券会社などに支払う手数料(=コスト)や税金などがあります。
私達は税金からは逃れられませんが、証券会社などに支払う手数料などのコストは自分次第で抑えられます。
この確実に支払うことでリターンを削られてしまうコストをいかに抑えるか、コストが自分たちが得られるはずの利益をどれだけ削ってしまうのか、という点について何度も色々な角度から指摘し、警鐘を鳴らしています。
仲介する人が増えれば、仲介される回数が増えれば、私達が支払うコストだけが増えることになります(その人達は私達からお金を奪う)。
インデックスファンドを通じて市場全体を買うことの優位性は、支払うコストを最低限に抑えつつ、市場全体の収益を得られるという合理的で、実用的な手法だと説明されています。
市場全体を買ったのであれば、もう銘柄を選定する必要もない(そうすれば不要な追加のコストを支払う必要もない)、あとは企業の稼いでくれた利益を長い時間をかけて富の蓄積に活用していく。
税金は可能な限り遅らせて(配当再投資により)複利の効果を最大限活用したほうがいいでしょうし、手数料などのコストは最低限に抑えたほうがいい、この当たり前だけど実践が難しい考え方を改めて噛みしめる必要があります。
短期ではなく長期の目線に切り替える

仕事などでは「ぼーっとしてないで何かしろ」という考えですが、投資に関しては「なにもせずに市場にいる」という、買って放置の究極を実践できるのはインデックスファンドを通じて市場全体を買ってしまうからできること
「市場全体を買う」というシンプルな原点を追求すれば、それ以上なにも足す必要も、引く必要もないという究極の分散に行き着くということです。
市場を越えようとすれば、その分コストなどの支払いでリターンは下がることになりますし、市場の変動に感情を左右されかねません。
長期でみれば株式市場は上下を繰り返しながらも、成長を目指す企業の営みによって上昇を続けていることは歴史が証明しています。
(本文にもそのような資料がたくさん掲載されています)
私達が気をつけないといけないのは「バスに乗り遅れないように飛び乗る」と、その後に待っているのは悲惨な末路かもしれないということです。
わたしもそうですが、”いまの”株式市場が好調だと、”いま”資金を投じていないと利益を取り逃してしまうという発想がどうしても頭をよぎります。
ですが往々にして、株式市場への資金流入は、優れたパフォーマンスが得られた後に流入し、悪いパフォーマンスのあとに流出するという傾向を何度も繰り返すことは歴史が証明しています。
(良好なパフォーマンスを聞きつけた投資家が、あとになって乗り遅れまいと高値で買い、暴落後に怖くなって安値で売ってしまうという典型的な損失が拡大する悪パターンに陥る)
そのようなことを繰り返したくないのであれば、本書で述べられるような市場全体をまるっと購入し、あとは人生を楽しむための別のことに時間を有効に活用することが、後悔の少ない、豊かな人生を送れるのではないか。
このようなことも考えさせられます。

人生は長いようで短いことを考えれば、家族との日常生活を楽しみながら人生を謳歌しつつ、投資の世界にも少し足を踏み入れ将来に備えるということは、「今できること」「将来に備えること」のいずれにもフォーカスし、大切にしているということであり、この考えはこれからのより豊かな人生設計にも大きく貢献してくれるものと、わたしは信じています。
この記事がなにかの参考になれば幸いです。
それではまたっ!!