こんにちは、おーです!
今回はVTの月間上昇率などをまとめてみましたので、ご紹介します。
ETFのご紹介記事はこちら
【参考】VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)の月間上昇率などを調べてみた
VT設定以降の株価推移
まずはVTが設定されて以降、2008年6月26日〜集計期間2021年11月30日までの株価上昇をグラフにしたものを掲載しておきます。

2008年6月26日約$49.5に対し、2021年11月30日約$104.2となっており、株価は約13年半をかけて約2.1倍の上昇となっています。
月間上昇率
月間上昇率:対象期間と調査方法
それでは月間上昇率から掲載してみます。
調査対象はVT設定されて以降、2008年6月26日から月間データによる算出が可能な期間のデータです。
対象期間 | 2008年7月〜2021年11月 |
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元データ | yahoo financeの終値closeから引用 |
調査内容① | 月別上昇率(当月終値÷前月末終値) |
調査内容② | プラスで終了した月の回数(if関数0以上をカウント) |
調査内容③ | 月別の勝率(プラス終了回数÷カウント総回数) |
調査内容④ | 最大上昇率(MAX関数で月別&年別最大上昇を表示) |
調査内容⑤ | 最大下落率(MIN関数で月別&年別の最大下落を表示) |
注:上記を集約し一覧表とグラフで掲載しています。
全てを細かくご紹介はしているとキリがありませんので詳細は割愛しますが、わたしが感じたポイントなどは時折、抜粋してご紹介しています。
気になる内容があればご自身で再計算や再検証、さらに深堀りされてみるのもいかがでしょうか。
俯瞰して眺めてみることでなにか得られれば幸いです。
月間上昇率 調査内容①:月別上昇率

各年の月別上昇率をまとめたグラフは以下のとおりです。
注:各月の最大上昇率を青色で、最大下落率を赤色で表示

一覧表とグラフを確認しての見方、感じ方は人によって違うかと思いますが、わたしがポイントとして感じた点は以下のようなところです。
- 1月は直近2年程度は変動が小さいが、過去を見てみると約5%前後の変動を記録していることも多く、動くときはある程度大きめに変動している、勝率で見ると6/13回で約46%(ワースト2位)と思ったより低調な印象
- 2月の勝率は約61%と低くはない、2009年の下落約−9.5%や2020年のコロナショックで約−7.2%下がることはあったが、平均上昇率でみても約0.5%とプラスで推移
- 3月は2月と勝率は同等(約61.5%、8/13回)だが、コロナショック時には約−15.1%を記録しつつも、月間の平均上昇率では約0.9%と2月を超えている(過去上昇時の上げ幅が大きかった)
- 4月は勝率が約84.6%(1位)と群を抜いて高く、マイナスで終了したのは2/13回のみ。平均上昇率も約3.2%でグラフで見ても下落がほぼなく、堅調に推移してきたことが分かる
- 5月は年によってマチマチ、勝率は2月や3月と同等。変動が小さいことも多いが、平均上昇率ではマイナス推移約-0.36%(ワースト3位)とあまり期待はできない時期といった印象
- 6月は勝率がワースト1位の約38.5%、下げて終了する回数は多いが下げ幅が他の月より小さめ、平均すると上昇率はプラマイ0程度。総じて過去は低調な推移といった印象ではある
- 7月は4月に次いで勝率が約71.4%(2位)と高め、平均上昇率も約2.48%(2位)と高く、下落の最大も約−2.7%と低め、近年はプラスで堅調に終了している
- 8月は月間最大下落率は約−7.3%、平均上昇率も約−0.5%(ワースト2位)と夏相場として他月より売られやすく、上昇も小さめな印象
- 9月は勝率が1月に次いで悪く50%(ワースト2位)、平均上昇率も約−0.7%(ワースト1位)と低いことから、総じて低調な時期という印象
- 10月は2008年に最大下落約-21.4%を記録、勝率約57%、平均上昇率はプラマイ0程度で、さほど優位な月という印象もない
- 11月は2020年に月間上昇率1位の約12.4%を記録、下落が小さめで勝率で見れば約64%(4位)、平均上昇率約1.14%(3位)、プラス推移で終了する回数は比較的多い
- 12月は月間MAX上昇は約5.6%(ワースト2位)と高くないが、勝率は約69%(3位)と高めなこともあり、平均上昇率では約0.5%程度とプラス推移中
ちなみに、参考ですが過去にご紹介した全米株式(VTI)では、
- 平均上昇率(VTI)は、4月>11月>10月(注)
注:記事紹介時点では「11月>4月>10月」でしたが、2021年11月の相場調整結果を踏まえると、1位と2位が逆転
上記の全米株式(VTI)と比べて見るなら、全世界株式(VT)は
- 平均上昇率(VT)は、4月>7月>11月
赤字がVTIとVTの順位相違箇所
集計結果から、数値でみるとVTはVTIより7月推移が上位に来たのも特徴的、VTではVTI床となり10月はさほど好調といった印象もありませんでしたが、その他では4/7/11月頃は総じて好調という結果と言えそうです。
月間上昇率 調査内容②&③:プラスで終了した月の回数&月間別の勝率
続いて、左のグラフは年間を月別に区切り、上昇で終了した回数を算出しました。
また、右のグラフは総カウント回数と、上昇終了回数から勝率を算出してみました。

注:上昇率1位をピンク色、2位を水色、3位を黄色、ワースト1位を赤色で表示
- 4月が一番勝率が高い(11/13回で約85%)
- 勝率2位は7月(10/14回で約71%)
- 勝率3位は12月(9/13回で約69%)
- 勝率ワースト1位は6月(5/13回で約39%)
2021年12月の調整相場の結果によっては勝率などの変動がありそうですが、現時点(2021年12月5日)では上記の結果となりました。
これも参考ですが過去にご紹介した全米株式(VTI)との比較では、
- 勝率(VTI)は、11月>4月>5月&12月
- 勝率(VT)は、4月>7月>12月
赤字がVTIとVTの順位相違箇所
ワースト1位同士の比較はVTIは1月、VTでは6月というのも差ではありますね。
月間上昇率 調査内容④:最大上昇率(月別&年別)

注:上昇率1位をピンク色、2位を水色、3位を黄色、ワースト1位を赤色で表示
- 月間上昇のMAX1位は2020年11月の約12.4%
- 2位は2009年4月の約12.1%
- 3位は2011年10月の約11.3%
- 月間上昇のMAX(ワースト1位)は2019年6月の約5.6%
- 年別の月間上昇MAXで見ると上位は上記と同様、ワースト1位は2017年1月の3.0%
2017年は月間上昇率ではワースト1位の1月でしたが、年間を通じて全世界株式のVTでも相場は堅調でした(VTでも2017年は下落で終了したのは6月の約-0.1%のみ)。
下落からのリバウンド時などが上昇率が高いという結果からも、トレードせずにホールドしておくのが正解といったところでしょう。
月間上昇率 調査内容⑤:最大下落率(月別&年別)

注:上昇率1位をピンク色、2位を水色、3位を黄色、ワースト1位を赤色で表示
- 月間下落、年別下落ともに1位は2008年10月の約-21.4%
- 月間下落、年別下落ともに2位は2020年3月の約-15.1%
- 月間下落、年別下落ともに3位は2009年1月の約-10.9%
- 月間下落(最大を比較した場合)のワースト1位(=一番下げが小さかったという意味)は2012年4月の約-1.2%
- 年別月間下落(最大を比較した場合)ワースト1位(=一番下げが小さかったという意味)は2017年6月の約-0.1%
リーマン・ショック渦中、コロナショック時の下落が最大です、このような時に狼狽売りしないように心がけたいものです。
年間上昇率
続いて年間上昇率(当年最終日と前年最終日の終値から算出)について、年別の推移を確認してみます。
年間上昇率 対象期間と調査方法
調査対象はVTの設定以降、かつ「年間上昇率」に関する取得可能な期間のデータです。
対象期間 | 2009年〜2020年 |
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元データ | yahoo financeの終値closeから引用 |
調査内容① | 年別上昇率(当年最終日終値÷前年最終日終値) |
調査内容② | 年平均上昇率(1〜12月合計÷12)で平均を算出 |
年間上昇率 調査内容①&②:年別上昇率

- 年間上昇率の最大は2009年の約30.6%
- 年間下落率の最大は2018年の約-11.8%
- 年間を通じて下落で終了したのは2009年、2015年、2018年
VTは2008年6月(リーマンショック頃)の設定ということもあり、今回の集計においては(年間パフォーマンスとして2008年を除外して計算しているので)最大下落で表示されている時期は2018年となっています。
株価だけで単純に集計した年単位での上昇で見ると、二桁成長している年が7/12回あります(マイナス推移は3/12回、一桁成長は2/12回)
日々騰落率
ここからは、日々の騰落率をもとに算出したグラフとなります。
グラフ数などが多いのでそれぞれに個別メモなどは掲載していません、ご了承ください。
人によって見方は異なるでしょうし、気になるポイントだけでもなにかの気付きがあれば幸いです。
VT設定以降の株価と日々騰落率の推移
一番最初にご紹介した株価推移に、日々の騰落率を追加したグラフは以下のとおりです。

リーマンショック最中の設定ということもあり、初期の騰落が大きくなっています。
以降、コロナショックが二度目の大きな調整という認識です。
世界経済の成長をそのまま取り込むETFとして高値を目指し続けています。
日々騰落率 対象期間と調査方法
調査対象はVTの設定以降、かつ「日々騰落率」に関する計算できる期間のデータです。
対象期間 | 2001年6月27日〜2021年11月30日 |
---|---|
元データ | yahoo financeの終値closeから引用 |
調査内容① | 日々騰落率(当日終値÷前日終値) |
調査内容② | 月別にプラスで終了した日の回数(if関数0以上をカウント) |
調査内容③ | 月別の勝率(プラス終了日の回数÷月トレード総回数) |
調査内容④ | 最大上昇率(MAX関数で月別&年別最大上昇を表示) |
調査内容⑤ | 最大下落率(MIN関数で月別&年別の最大下落を表示) |
調査内容⑥ | 平均変動率(日々騰落率合計÷月トレード総回数)で平均を算出 |
これ以降、「月単位」と「年単位」でグラフをまとめています。
いずれかの見やすいグラフを確認していただければと思います。
これ以降、細かなデータのご紹介は割愛しますが、これらの比較データが何かの参考になれば幸いです。
日々騰落率 1月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 2月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 3月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 4月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 5月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 6月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 7月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 8月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 9月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 10月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 11月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。
注:2021年を濃く太線表示

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

日々騰落率 12月データ
騰落率集計表

騰落率推移グラグ(年別)
毎年の推移を年別で表示しています。

騰落率推移グラグ(並列表示)
上記(毎年の推移を年別で表示)に対し、毎年の推移を並列で表示しています。

プラス終了回数、勝率、最大上昇率、最大下落率、平均変動率

【参考】各年の株価(年間)と騰落率(年間)推移グラフ
年単位での株価と日々騰落率の推移グラフを参考に掲載しておきます。
4年スパン程度で区切って掲載させていただきます。
グラフ右に表示させている騰落率%は、年に応じて値が異なっていますのでご注意ください。
(例えばコロナショック時の2020年が小さめの変動にみえるかもしれませんが、表示されている数値は他の年より大きな数値となっています)
2008年〜2011年の株価と騰落率推移グラフ

2012年〜2015年の株価と騰落率推移グラフ

2016年〜2019年の株価と騰落率推移グラフ

2020年〜2021年11月30日までの株価と騰落率推移グラフ

【参考】各年の株価(年間)と騰落率(月別)推移グラフ
最後に各年の月別推移を表示させてを参考に掲載しておきます。
各月グラフの騰落率%は、年に応じて上限と下限を統一していますので、年単位での変動が少しはわかりやすいかと思います。
2008年の年間株価推移と月別騰落率(7月〜)推移グラフ

2009年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2010年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2011年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2012年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2013年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2014年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2015年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2016年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2017年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2018年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2019年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2020年の年間株価推移と月別騰落率推移グラフ

2021年の年間株価推移と月別騰落率(〜11月30日)推移グラフ

以上でご紹介を終了します。
個人的な感想

記事作成時点(2021年12月5日)、南アフリカで確認されたコロナ変異株への懸念などから、株価が大きめに変動しています。
このようなこともあり例年強かった11月も、2021年は(終値株価ベースで)月間約-2.6%下落して終了しました。
12月も過去は月間プラス推移で着地していることが多いですが、まだしばらく先行き不透明感が強まっていますので、今後の動向に注目です。
ただし、何があろうと世界経済はその都度、回復を見せることでしょうし、世界経済の成長をまるっと取り込みつつ米国特化などのリスクも軽減でき、世界の成長規模にあわせ配分を自動調整してくれるという、非常に楽で心強い究極の分散型ETFだと考えています。
我が家はETFではありませんが、つみたてNISAで(楽天VTとして間接的にVTを保有することで)長期、分散、積立のキーワードのもとに今後も購入を続けていく予定です。
このような優良ETFに連動を目指す投資信託をつみたてNISAなどで(もしくは本家のETFをその他口座などで)、特に何も考えることもなく淡々と買っていくだけでも、自分たちの将来に備える資産形成として十分ではないかと考えます。
普段の生活を大切にしつつ、特に考えることなく自動・定期的に市場へ資金を投入しながら、市場に居続けて成長の果実をお裾分けしてもらい、その恩恵で自分と家族の将来に備える。
そんな優良な資産形成の手段が、遅ればせながら日本でも着々と形成されつつあり、さらに少しずつ広がりつつあるのではないかと思います。
(ただしまだ日本で投資が浸透していないので、知っている人だけが有利な状況だとも言えるでしょう)
過去が未来を映し出す鏡ではありませんが、このような過去があるから、信じて未来に託す事ができるとも言えるのではないでしょうか。
あとはやるかやらないか、行動に繋げられるか否かという、たったその差だけで取り返しのつかないほど将来に大きな差が生まれることになりそうです。
それではまたっ!!