こんにちは、おーです!
過去に弊ブログで紹介した各ETFについて、2022年3月分(第1四半期)の各ETF分配金が出揃いました。
今回も分配金、増配率について状況をざっくりまとめてご紹介しておきます。
気になる類似ETFの推移なども横目に、さらっと流し見していただければと思います。
- 【参考】ブログで紹介した各ETFの前年比の3月増配率(2022年3月時点)
- ①主要インデックス(米国) SPLG , VTI , DIA , QQQ , SPTM, SCHK, RSP ,SCHB
- ②主要インデックス(全世界) VT
, ACWI - ③高配当 VYM, HDV, SPYD, DVY, DHS, SPHD, SCHD
- ④連続増配 VIG, SDY, NOBL
- ⑤クオリティ(配当成長) DGRW, SCHD(比較用に再掲), DGRO, SPHQ, DGRS
- ⑥小型株 SCHA, DGRS(比較用に再掲)
- ⑦新興国 VWO,
SPEM - ⑧国際(米国除く) VIMI, VIGI, VXUS
- ⑨米国セクターETF VHT, VDC
- ⑩その他(上記以外) DLN, ITA,
IOO, VUG, MTUM,MOAT
【参考】ブログで紹介した各ETFの前年比の3月増配率(2022年3月時点)
以下の弊ブログ独自グループによる集計分類に沿った形で、ご紹介させていただきます。
弊ブログ独自の集計分類
- 主要インデックス(米国) SPLG, VTI , DIA , QQQ , SPTM, SCHK, RSP, SCHB
- 主要インデックス(全世界) VT
, ACWI - 高配当 VYM, HDV, SPYD, DVY, DHS, SPHD, SCHD
- 連続増配 VIG, SDY, NOBL
- クオリティ(配当成長) DGRW, SCHD(比較用に再掲), DGRO, SPHQ, DGRS
- 小型株 SCHA, DGRS(比較用に再掲)
- 新興国 VWO,
SPEM - 国際(米国除く) VIMI, VIGI, VXUS
- 米国セクターETF VHT, VDC
- その他(⇒上記以外の分類として整理) DLN, ITA,
IOO, VUG, MTUM,MOAT
RSPは参考比較するため主要インデックスに整理
ETF名は、今回分配金が出されていないETFとして識別
青字(毎月分配のETF)は、横並び比較のため3ヶ月合算で集計・算出
注:本記事内で掲載しているグラフの縦軸メモリなどをすべてのETFで統一していませんので、注意してご覧いただくように、予めご了承をお願いします。
①主要インデックス(米国) SPLG , VTI , DIA , QQQ , SPTM, SCHK, RSP ,SCHB
まずは米国の主要なインデックスを一覧で掲載しておきます。

SPLGとSCHB以外は、まずまず堅調な滑り出しといったところでしょうか。
DIAは毎月分配ですが、他のETFと足並みを揃えるように3ヶ月合算で表示させています。
第1四半期として横並びに見ると、この中で増配率が一番高かったのはDIA+10.61%でした。
QQQは年初からその他インデックス以上に調整が大きかったですが、分配金は着実に出されています。
SPLG(S&P500)は残念ながら若干の減配-3.4%でしたので、次回に期待というところです。
逆に、均等加重のS&P500(RSP)は若干ですが増配+1.19%という点も興味深いです。
SCHBは3月上旬頃に株式分割された模様です。
そのような関係もあるのでしょうか、分配金は大幅に減少しています。
1年程度、色々なETFの分配金推移を見てみたところ、株式分割後は1年程度、大幅な減配推移している傾向にありそうです。
ダメなETFだ、というものではなく、ただの調整だと認識しておいたほうがよさそうです(個人的にはそのように認識しています)。
続いて、それぞれの2021年との比較推移グラフを掲載しておきます。
SPLG(2022/3月時点)

直近、分配金が出された時点での分配利回りは1.32%程度です。
第1四半期は若干の減配(-3.41%)となってしまいましたが、次回に期待です。
S&P500の安定感を考えると、長期で見れば取るに足らないものですので、気にする必要などまったくないと個人的には考えます。
VTI(2022/3月時点)

VTIの分配金が出された時点での分配利回りは1.32%程度です。
VTIは2021年の年間を通じて+5.81%増配後でしたが、今回も増配+5.45%でした。
個人的にホルダーとして嬉しく思います。
これらの市場平均(S&P500やVTI)は長期で保有すれば、報われる可能性が高そうな投資先として、私はこれからも愚直に積立を続けていきます。
DIA(2022/3月時点)
DIAは毎月分配ですので、月別集計と、四半期集計の2パターンを表示しています。
月により分配金額には、それなりの上下変動はあります。

下グラフは他のETFと比較のために足並みを揃えてみた結果です(3ヶ月を合算で表示)。

第1四半期としてはDIAが主要インデックスでは増配率が+10.6%で一番高かったという結果でした。
2021年の年間を通じてみると、DIAの年間増配率は+0.24%程度でしたので、2021年はかろうじて増配で着地したという印象です。
(2021年を四半期でみると上期、いずれも減配基調でしたが2022年は幸先が良いかも)
2022年は期待ができそうにも感じます。
QQQ(2022/3月時点)

QQQは株価成長インパクトが大きすぎて、どうしても目がそちらに行きがちですが、分配金はしっかり出されています。
(株価成長が強烈過ぎて、分配利回りは0.5%程度)
株価は他のインデックスより調整している現状、金利上昇局面で今後の調整代も大きいかもしれません。
ですが、長期で保有することで報われると信じるのであれば、このような分配金推移にも注目しつつ、愚直に投資を継続するのも一案だと思います。
QQQは2021年は-2.29%の減配で着地していますが、2022年に巻き返せるか、注目していきたいと思います。
SPTM(2022/3月時点)

SPTMは+9.61%の増配でした。
S&P500とは異なり、S&P400(中型株)やS&P600(小型株)を含むので、より幅広く投資することも可能です。
こちらも分配利回りは1.36%程度と高くはありませんが、約$56程度(2022年4月2日時点)ですので、少額から購入することも可能です。
SPTMは2021年+1.49%の増配で着地していました。
2022年の滑り出しは順調でした。
SCHK(2022/3月時点)

SCHKはチャールズ・シュワブが運用する米国普通株式1,000銘柄(米国の中核的な大型株および中型株)に投資が可能なETFです。
2017年に設定され、まだ運用開始から5年程度しか経過していないこと、チャールズ・シュワブは日本で購入できないことから、馴染みは薄いですが、興味を持ったのでご紹介させていただきました。
こちらは+5.63%で増配基調でした。
2021年は-9.17%と減配着地し奮いませんでしたので、巻き返しに注目しています。
RSP(2022/3月時点)

日本で簡単に購入はできませんが、S&P500に均等加重で投資ができる珍しいETFです。
SPLGは第1四半期-3.41%の減配でしたが、RSPは+1.19%と増配でした。
RSPは2021年-0.79%と微減配で着地していましたので、2022年に注目です。
長期で運用すると時価総額加重の本家S&P500を凌駕するのか?
サクソバンク証券で手軽に購入できなくなったこともあり、個人的に購入する予定はありませんが、(本家との長期成績はどちらが優秀か???)これからもずっと注目していくつもりのETFです。
SCHB(2022/3月時点)

SCHBはチャールズ・シュワブが運用する全米約2600社に投資が可能なETFです。
競合するVTIと同成績を叩き出す優秀なETFです。
残念ながらこちらも日本で簡単に購入はできませんが、チャールズ・シュワブに注目していることもあり、ご紹介させていただきました。
2022年3月上旬頃まで$100程度の株価推移でしたが、株式分割されたようです。
冒頭でも記載しましたが、どのようなETFも株式分割後の分配利回りは1年程度、減配基調が続きそうに考えます。
(来年には通常に戻るでしょうが、1年程度は振り回されないよう、割り引いて考える必要があると考えます)
②主要インデックス(全世界) VT, ACWI
続いて、全世界版の主要インデックスです。
ACWIは分配頻度が半期/回ですので、楽しみは次回に持ち越し、今回はVTのみご紹介となります。

VT(2022/3月時点)

第1四半期は+1.62%でした。
2021年は+27.33%と高い増配率で着地しましたので、今年も注目しています。
直近、地政学リスクなどもあり、株価の低下を受け、分配利回りは若干ですが高くなっているようにも見受けられます(1.96%程度)。
VTは2022年に入り、経費率が0.08%→0.07%下げられたようです。
このあたりはさすがのバンガードといったところですね。
③高配当 VYM, HDV, SPYD, DVY, DHS, SPHD, SCHD

乱高下を繰り返す2022年の相場環境において、高配当ETFの株価推移は主要インデックスと比べ、まだ堅調なイメージです。
ですが、高配当ETFの第1四半期に対する分配金実績は、両極端に分かれた印象はあります。
増配基調はVYM、SPYD、SCHDのみでした。
あとのETFは、大なり小なり減配という結果でした。
VYM(2022/3月時点)

安定感の高いVYMですが、第1四半期は+0.88%と、かろうじて増配でした。
過去11年程度、年単位で減配知らずの安定感があるETFです。
(他の高配当ETFと比べると)エネルギーセクターなどをさほど多めに保有していないETFでもあります。
過去10年程度と異なる相場環境(インフレ局面など)でどのような推移を示すのか、2022年の全体的なパフォーマンス推移がどうなるか、個人的には注目しています。
HDV(2022/3月時点)

HDVは2021年の減配着地(-1.68%)などから、注目されていた方も多いでしょうが、2022年の第1四半期-12.73%の減配でした。
(ちなみに昨年同時期の2020年vs2021年比較でも-3.53%減配だった)
株価推移はまだ堅調な反面、分配金推移は若干気がかりですが、第2四半期以降の巻き返しもあるかもしれません。
個人的にはクセの強い特徴的なETFだと考えています。
信じ続けた方のみが握力強くホールドできるETFなのかなと思ったりもしていますが、いかがでしょうか。
SPYD(2022/3月時点)

SPYDは第1四半期+2.59%増配という結果でした。
2021年は第4四半期にズッコケて年間で-5.07%となってしまいましたが、2022年は順調な滑り出しといえそうです。
いまのところ(市場平均などと比べると)株価も底堅く、今後の相場環境にも期待が持てるのかもしれません。
運用年数が短いETFですが、直近相場は特殊な環境下といえそうなこともあり、注目できる可能性が高いのかなと個人的には考えています。
2022年は、年間を通じて増配着地できるか、株価はどれくらい成長するのか、など例年以上に興味深い1年になりそうです。
DVY(2022/3月時点)

DVYの第1四半期は-7.55%でしたが、HDVなどと同じく、今後の巻き返しがあるのか注目です。
DVYの2021年は+8.56%増配とVYM、HDV、SPYDを超えて着地したこともあり、2022年パフォーマンスも注目が高まります。
DHS(2022/3月時点)
毎月分配なので、月推移と四半期推移を表示しています。

3月単月を前年同月と比較した場合-66.83%と大幅減配という結果でした。
これも踏まえて四半期単位でも集約した結果(下参照)をみると-47.31%という減配になりました。

現在の相場環境はDHS向きでもありそうですので、株価は底堅い印象ですが、分配金推移はかなり変動がありそうです。
2021年は-5.55%で着地していることもあり、年間を通じてプラスに転じられるか注目です。
SPHD(2022/3月時点)
こちらも毎月分配なので、月推移と四半期推移を表示しています。

SPHDを初めてご紹介した2021年4月時点から、毎月減配推移ばかりでしたが、今思えば、株式分割などの特殊な対応後だったのかなと推察されます。
(他ETFのSCHBやDLNなどの株式分割後の分配金推移状況などから勘案)
2022年3月の分配実績が+2.84%と、今までのマイナス推移からプラスに転じたことなどもあり、そのような(とりあえずの)結論に至りました。
四半期単位(下参照)でみても-2.0%と、昨年とは比べものにならないほどマイナスが改善しています。

今後はプラス推移になることも多いかもしれません。
国内で簡単に購入できないETFではありますが、引き続き注目していこうと思います。
SCHD(2022/3月時点)

SCHDは個人的に一番お気に入りの高配当(かつ連続増配にも着目したクオリティ寄りの特徴も併せ持ち株価成長もVYMを超える)ETFです。
2022年第1四半期は+2.98%と、VYMよりは増配という結果になりました。
個人的(勝手な)予想ではVYMやSCHDは、HDVやSPYD、DHS、DVYなどと比べ、2022年はパフォーマンスが低そうな予想をしています。
(セクター構成などはHDVなどのほうが現相場に向いていると考えていることから)
そんな中ではありましたが、プラス推移を示したのは嬉しい驚きでした。
SCHDは2021年+10.88%と、紹介している高配当ETFの中ではトップ増配率を叩き出していますし、2011年の設定以降で年間を通じてまだ減配した年はありません。
こちらもチャールズ・シュワブのETFで、国内で簡単に購入できないのが残念ですが、分配金成長と株価成長が両取りできる、優秀なETFです。
早く国内でも取り扱ってもらいたいものです。
④連続増配 VIG, SDY, NOBL

VIG以外は残念ながら減配という推移になりました。
それにしてもVIGの+35.24%というのは驚異的ですね。
VIG(2022/3月時点)

VIGの増配が素晴らしいですね。
第1四半期は+35.24%でした。
2021年も+15.83%と年間を通じて大きく増配したあとの、さらにインパクトのある増配率を見ることができました。
2021年途中で連動する指数を変更したことなどの影響もあるのでしょうか。
いずれにしても楽しみが尽きない、期待の持てる連続増配の雄という結果だったように思います。
SDY(2022/3月時点)

SDYは-4.34%と、第1四半期は減配でした。
ただし、2021年は年間で+12.24%と大きく増配していましたので、年間を通じての推移という観点から見れば、こちらも期待が持てそうです。
分配利回りもVIGなどと比べると高く(手数料も若干高いですが)、注目されている方も多いのではないかと思います。
NOBL(2022/3月時点)

NOBLの第1四半期は-4.3%の減配でした。
こちらも2021年を通じては+8.97%の増配でしたので、1四半期でどうこうは気にしなくていいと思います。
なにより連続増配25年以上(=配当貴族)に投資ができるETFですので、非常に興味深いETFです。
こちらも国内で簡単に購入できないのが残念ですが、連続増配の3兄弟的な位置づけで長期に確認していきたいと思います。
⑤クオリティ(配当成長) DGRW, SCHD(比較用に再掲), DGRO, SPHQ, DGRS
SPHQ以外は(勝手に)クオリティと弊ブログで分類しているETF群です。

連続増配に負けず劣らずの安定感があるETF達が多いという認識です。
弊ブログで一番検索されている(注目度高いと認識している)DGRWは、第1四半期という合算でみると-0.13%でした。
それ以外ではDGROが-0.08%ですが、ある意味±0程度と見れば、DGRWとDGRO以外は堅調推移といえそうです。
特にSPHQ(まさにクオリティに特化したETF)が+20.67%と高増配率を示しています。
それ以外ではDGRS(小型株クオリティ)が3ヶ月合算で+68.27%と更に高い増配率でした。
(SCHDの個別表示は高配当ETFグループで紹介していますので、ここでは省略します)
DGRW(2022/3月時点)
毎月分配なので、月推移と四半期推移を表示しています。

単月推移で見ると、2月+15.38%に引き続き、3月+15.72%と堅調でした。
ただし、1月-66.67%が響き、3ヶ月合算(下参照)で見ると-0.13%でした。

株価推移はどちらかというと市場平均に近い推移を示している印象です。
直近の分配実績を踏まえ、分配利回りは1.84%程度です。
VIGやSCHDとも比較できる(個人的には注目し続けている)ETFですので、これからも楽しみに推移を見守りたいと思います。
DGRO(2022/3月時点)

ブラックロックの連続増配5年以上などにフォーカスしたETFです。
第1四半期は-0.08%でしたので、ほぼトントンといったところです。
2021年は+4.18%の増配で着地しています。
こちらも国内で手軽に購入できませんが、注目度は高いETFだと認識しています。
DGRWと同程度に分散され、経費率も安く、成長性にも期待できるETFとなりますので、国内で購入できるようになればいいのでしょうが。
分配利回りはDGRWよりは若干高く、直近では2.01%程度です
SPHQ(2022/3月時点)

SPHQは第1四半期+20.67%と堅調な増配率を叩き出しました。
2021年は残念ながら-3.64%の減配でしたので、巻き返しに注目です。
こちらはS&P500構成銘柄のなかの、真にクオリティに特化して銘柄を選定したクオリティETFです。
サクソバンク証券で購入を試みようと思っていた矢先、残念ながら手軽に購入できなくなってしまいましたので、いまはウォッチするしかありません。
長期で見るとどうなるか、個人的には興味があります。
DGRS(2022/3月時点)
こちらもDGRWと同様、毎月分配なので月推移と四半期推移を表示しています。

DGRWと比べると、上下に変動が大きいですが、2月+133.33%に引き続き、3月も+79.32%と高増配率を示しています。
この結果を受け、四半期合算(下参照)でみると+68.27%と、かなりの増配率になりました。

DGRSは2021年+13.71%と高増配率も叩き出していますし、今回も良好な推移でした。
小型株は難しそうですが、このようにETFであれば少し敷居は下がりそうです。
DGRWと銘柄重複がまったくありませんので、DGRSを加えて小型株まで網羅させたクオリティ寄りのETFを保有するのも一案かもしれません。
経費率の高さなども総合的に考えてでしょうが、ウィズダムツリーのETFは特徴的で興味深いETFが多いですね。
⑥小型株 SCHA, DGRS(比較用に再掲)

小型株では2種類しかご紹介していませんが、SCHAは2022年3月上旬頃に株式分割された影響などもあり、-68.8%の大幅減配となっているものと推察されます。
(これから1年はこのような推移が継続すると個人的には予想しています)
DGRSはすでにご紹介しましたが+68.27%と、現時点では高い増配率を示しています。
(DGRSの個別表示はクオリティETFグループで紹介していますので、ここでは省略します)
SCHA(2022/3月時点)

2022年3月に株式分割された(という認識)ですので、株価推移がガクッと下落、分配利回りは急上昇して見えるのはそのような背景からです。
(過去からの株価推移をそのまま表示させています。過去にさかのぼって株式分割後の株価で再表示させていませんので、分割後株価表示は直近部分2022年3月部分のみです。ご了承ください)
また、分配利回りは株式分割後の利回りとなっていますのでご注意ください。
SCHAはチャールズ・シュワブのETFで2009年から運用されています。
米国の広範な小型株約1800銘柄に、チャールズ・シュワブらしく0.04%の激安低コストで投資が可能です。
ただ、残念ながら国内で手軽に購入できません。
ちなみに、株式分割後の株価は約$47です。
このような(リーズナブルに購入できる)ETFが国内で購入でき、かつ資金が潤沢なら、別記事「バリュー平均法に興味がある」の中で紹介した書籍「3%シグナル投資法 ──だれでもできる「安値で買って高値で売る」バリューアベレージ法」で、推奨されている小型株にSCHAも含まれていますので、試してみたいところではありますが(笑)
⑦新興国 VWO, SPEM
新興国は2ETFをご紹介しています。
SPEMは分配頻度が半期/回ですので、楽しみは次回に持ち越し、今回はVWOのみご紹介となります。

VWO(2022/3月時点)

VWOは第1四半期+95.76%と高い増配率を記録しました。
株価は地政学的な懸念からも下落基調ですが、分配利回りが2.98%まで上昇しています。
2021年は年間を通じて+36.12%の高い増配率を示しており、依然として注目度は高そうです。
昨今、さほどリスクと呼ばれるリスクもなさそうでしたが、地政学的なリスクやその他市場環境におけるリスクなどが顕在化した際に、握力強くホールドできるのかが試されそうです。
⑧国際(米国除く) VIMI, VIGI, VXUS

米国以外の高配当(VYMI)、米国以外の連続増配(VIGI)、米国以外(VXUS)という3ETFをご紹介していました。
VYMIは-13.56%、VIGI+631.25%、VXUS-35.35%と、かなり両極端な結果となりました。
VYMI(2022/3月時点)

VYMIの第1四半期は-13.56%でした。
2021年は+47.4%の高増配でしたが、2022年はどうでしょうか。
株価は直近レンジで上下に動いているようにも見受けられます。
もう少し地政学リスクなども落ち着かないとなんとも言えないのかもしれませんが、バリュー寄りと見るのであれば2022年のパフォーマンスは悪くなさそうですが、どうなるでしょうか。
(VYMIも残念ながら、国内では簡単に購入できないETFです)
VIGI(2022/3月時点)

VIGIの第1四半期は+631.25%と凄い値を示しています。
VIGより基準が緩く、米国以外の7年以上連続増配実績などでフィルタされています。
2021年は(個人的には意外に感じた)-22.59%の大減配でした。
こちらもVIGと同様、指数変更などの影響もありるのかもしれません。
いずれにしてもこのような推移が続くのかわかりませんが、注目度は高そうです。
(VIGIも残念ながら、国内では簡単に購入できないETFです)
VXUS(2022/3月時点)

VXUSの第1四半期は-35.35%減配でした。
2021年の同時期(対2020年比較)では+46.79%の高増配でしたが、今回は-35.35%とかなりの波があることも確認できます。
2021年の年間を通じてみると+52.93%でしたので、年間を通じての推移を確認したいところです。
⑨米国セクターETF VHT, VDC

セクターETFは2つしかご紹介していませんでしたが、こちらも結果は分かれました。
VHT(2022/3月時点)

VHTの第1四半期は+13.7%と堅調でした。
2021年+12.2%を受けての推移ですので、今後にも期待できるのかもしれません。
(2021年同時期3月を2020年と比較してみても+42.7%と高い増配率を示していました)
セクターETFは人によって選択肢になり得る、有効なETFだと思います。
VDC(2022/3月時点)

VDCの第1四半期は-23.03%と大きな減配でした。
2021年-1.66%で着地したあとでしたので、余計にインパクトある数字にも感じました。
今後の推移に注目したいと思います。
⑩その他(上記以外) DLN, ITA, IOO, VUG, MTUM, MOAT
最後にその他特徴的な(上記にくくれない分類として整理した)ETFです。
IOOは半期/回の分配、MOATは年/回の分配ですので、今回の記載はありません。

DLNは株式分割された後の推移なので(個人的にはしょうがないのかなという見方にかわりましたが)、大きく減配-44.55%でした。
ITAとVUGは純粋に(という表現が正しいかはさておき)、減配でした。
MTUMは+310.22%と高増配でした。
DLN(2022/3月時点)
毎月分配ですので、月別と四半期集計を表示しています。

DLNは2021年12月ごろに株式分割がされています。
SPHDがかつて(1年前程度から)そうだったように、DLNも今後1年程度、増配率という観点でみるとマイナス推移が続くのではないか?というのが個人的な(素人)予想です。
3月単月は-26.0%でした。
ちなみに四半期合算(下参照)でみると、-44.55%となります。

上右のグラフは、過去にさかのぼって株式分割後の株価に対する分配利回りを計算した結果です。
DLNに限って株価との比較は(上右のパターン以外に)、以下のパターンを参考に掲載しておきます。
(SCHBやSCHAと異なり、国内で購入できるETFですので、何かの参考になればと思います)
株式分割”前後”の株価に対し、過去の分配金実績をもとに推移比較したケース(2021年までは以前の株価、2022年以降は株式分割後の株価に対して利回りを算出)
このケースは参考に2007年〜2021年を以前の株価(株式分割前)で、2022年以降を現在の株価(株式分割後)で算出してみたものです。

実情としてはこのような形なのではないか?と思います。
株価が1/2になり、利回りが単純に跳ね上がっているものと考えていますが、どうでしょうか。
いずれにしてもDLNは株式分割後の分配金推移(と分配利回り)が、今後どう推移していくのか?という点で興味深い状況です。
見立てが間違っていたら申し訳ありません・・・
ITA(2022/3月時点)

ITAの第1四半期は-49.27%と大減配でした。
地政学リスクの高まりなどを受け、値を上げたり下げたりと、こちらも変動が激しい状況が続いているようです。
2021年の年間を通じて-16.54%でしたので、直近の減配とあわせ、今後に引き続き注目していきたいと思います。
VUG(2022/3月時点)

VUGの第1四半期は-21.08%の減配となりました。
VUGも2021年は-8.55%の減配着地しています。
巻き返しに期待したいところですが、金利上昇などの局面で保有銘柄がどのように評価されるか、ある意味で注目が高いETFといえるかもしれません。
長い目で見れば上昇すると信じてホールドもありでしょうし、投資家の考え方次第というところでしょうか。
MTUM(2022/3月時点)

MTUMの第1四半期は+310.22%の高増配でした。
2021年の第1四半期分配金実績が低すぎたので、相対的に高い増配率に見えています。
(2020年3月$0.4455、2019年3月$0.4719などと見ればまだ減配している状況)
モメンタムも現在の相場では厳しい状況が続いていますが、今後の推移に注目しています。
皆様が保有もしくは興味をお持ちのETFはどのような結果でしたか?
毎月お楽しみのETFもあれば、四半期ごとのお楽しみETFなど様々ですが、自分なりの視点で選別した(趣味嗜好に沿った)ETFを長期で保有するモチベーションの一部に分配金が存在するという方もいるでしょう。
増配で嬉しさなどを実感している方、減配や株価の推移、市場動向などを踏まえてホールド継続か再検討されている方、様々かと思います。
2022年の今までと異なる相場環境でも、しっかりと自分の考えでホールドできる優秀なETFを選定し、長期に渡って大切に保有していきたいものです。
これからも退場することなく好きなETF(や投資信託)たちと、相場にしがみついていきたいと考えています。
この記事がなにかの参考になれば幸いです。
それではまたっ!!